月: 2007年5月

引渡し

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印西市で工事を進めておりましたFM工法の物件を5月26日に引渡しました。まずは建主様にとても喜んでいただきほっとしました。引渡し以降での写真撮影を予定していたのですが、梅雨入り前で確実に天気の良さそうなのが当日でしたので引渡しと撮影を同じ日に行いました。撮影をしていると、特殊な工法の家でしたので工事中興味を持たれた近隣の方にいろいろと話し掛けてもらい素敵な家ですねと言われるとやはりうれしいものです。

事務所のパソコンで地道に一本一本線を描いて作成した図面が実際の建物として出来上がって行くまでには気の遠くなるような作業量と思考過程を経ますが、建物が完成してその空間の中にいるとまた次への活力がわいてきます。

6月9日に内覧会を行いますので興味を持たれた方はホームページからご連絡ください。(萩原)

https://www.yui-sekkei.co.jp/


建築とは…

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谷口吉生氏設計の豊田市美術館に行ってきました。何かと評判が高く、どれほどの物かと多少斜に構えて見に行ったのですがあまりの完成度の高さに圧倒されました。一つ一つのディテールも然る物ながら、なんといっても空間の気持ちよさが抜群でした。ある空間に長く身を置きたいと思った度では過去最高です。最近は建物自体を魅せようとする傾向(私見ですが)に辟易していたので心身共にリフレッシュできました。時には異物のように空間に挿入された強力に主張する壁も良いのですが、この建物の壁はそこに壁があることを意識させず、基本的に建築とは空間を作るものなのだということを初めて感じることが出来ました。表情のある地形とそこに注ぎ込まれたトヨタの莫大な税金がこれ以上なく調和した奇跡のような建物だと思います。こういう建築が可能だと知ると希望が沸いてきます。写真を多数撮ったのですがこれほどの空間を素人撮影で表現できるわけもなく、その良さを感じられる写真は残念ながら1枚も無いので公開するのは裏門の表札とちょっと素敵な学芸員の姿に留めざるを得ません。

これだけ褒めると結構引かれるかと思いますが、引いた状態で見に行けばより強い衝撃を得られることでしょう。少しでも興味を持たれた方は是非天気の良い日に豊田市まで足を伸ばして下さい。(柳本)


写真撮影

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先週は、週間天気予報を毎日チェックしていました。

というのも、ブログでも以前に何回か紹介している「市川の家」の竣工写真を撮るためでした。先週撮影したのですが、撮影前は天気が良くない日が続いたので撮影日の前は心配でしたが、撮影当日は快晴に近い天気の良い日でした。竣工写真はとにかく天気に左右されるのですが、天気が良かったので良い写真が撮れたのではないかと写真が出来上がってくるのが楽しみです。

カメラマンさんには、夕刻暗くなるまで撮影して頂き、また建主様には長時間ご協力頂きありがとうございました。(加藤)


植木屋さん訪問

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5月半ばの週末に現在現場が進行中の「足立の家(仮称)」の建主さんと植栽の確認として浦和の造園屋さんまで行ってきました。「足立の家」は2階に9坪の中庭があり、そこに様々な植栽を計画しています。実際に植木を見て、外部のシンボルツリーにはアオダモ(写真左)、中庭の主木にはヒメシャラとジューンベリーが候補に選ばれました。初めて目にする木々も多く主木の足元に植えるハツユキカズラ(写真中)やナギイカダ(写真右)等はなかなか可愛らしい地被植物でした。 植木屋さんのお話で非常に興味深いお話がありました。昔から植え替えは5月を避けよ、といわれます。冬眠状態の冬から春になり芽吹いて葉を開き切った5月は植物にとってすっかり栄養も体力も使い切った状態なのだそうです。また、植物は枝を切ると切った分だけ元の枝まで伸びようとする性質があります。新築住宅で新たに木を植えると植木屋さんは樹形を整えたり成長を促したりする為に枝葉を落としますが、冬の間蓄えていた養分使い切り体力を失ったこの時期に土壌環境が変り枝葉を失うことは植物にとってかなり過酷な状況だというわけです。そんな植物の生命に溢れた園内は雨上がりということもあり空気が本当に美味しくて、それは何年か前に行った那須高原を思い起こすものでした。マイナスイオンをたっぷり含んだ新緑の甘い香りに包まれ、日頃の疲れも忘れるほどリフレッシュされた週末でした。「足立の家」は6月末の完成を目指し、まもなく内装の仕上工事が始まります。(中嶋)

f:id:yuiarch:20070529205048j:image:w100 おまけ。現在お住まいの建主さんの庭に咲いた蓮の花です。


事務所に珍客

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先日私どもの事務所に山形県天童市の中学3年生の男子学生3人が社会見学ということで訪ねて来てくれました。将来建築家になりたく勉強に来たということでした。

設計者として大事にしていることは?とか、事務所の特徴は?とか、どんな設計を心がけているかなどよく考えると極めて難しい質問をされました。

逆にこちらからもどうして私どもの事務所を訪ねようとしたのか理由を聞きました。ホームページで色々探して興味を覚えた事務所が2箇所あり、片方の事務所では断られて私たちの事務所を訪れたとのことです。2時間ほど色々話して帰りましたが、来たかいがあったかどうかは聞きそびれてしまいました。

中学生の段階からやれる子は何になりたいか、それにはどこを見学すべきか等を自分で調べ、評価し、選択することでき、また逆にそのような方向から誰もが評価や選択にさらされている時代になっているのだと改めて感じさせられました。(藤原)


なんと…

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工事看板です(大手メーカーの物ですが)。建物を建築する場合、こういった看板を現場に立てて工事に関する情報を近隣にお知らせしています。特に変わった物ではなく、よく近所でも見かける風景だと思われますが、私達にとって衝撃的情報が含まれていました。「据付(棟上)から完工まで36日・・・。」プレファブ化が進み、工期もここまで短縮できるようになったのかと思うと大変な驚きです。ちょうどその据付工事をしていたのですが、既に外装の仕上がった建物のピースがクレーンで吊られ、もう住宅としての外観を見せ始めていました。まるで秀吉の墨俣城です。当時の人々も一夜にして城が出現し、さぞかしびっくりしたでしょうが、私にとっては今現在でもびっくり仰天の事実でした。※秀吉の一夜城の逸話は信憑性に乏しい様です(石井)


老いの追いかけっこ

ここ一年程、自宅の家電製品や設備機器などが次々とこわれていきます。冷蔵庫、コンセント、洗濯機、テレビ、パソコン、プリンター、給湯器、石油ファンヒーター、雨戸のレール、玄関ドアクローザー・・・。明らかに調子が悪くなってきて息絶えるように動かなくなるなら納得いくのですが、家電製品などはそういうことはあまりなく、ある日突然パタリと動かなくなった時は、どこが悪くなったのかわからないので、パーツを買ってきて取り替えてみたり、メーカーに問い合わせて症状をくわしく説明してみたり、あきらめきれずにジタバタしてしまいます。新たに買い換えるにしても、新製品は新機能満載で、よいものをより安く、と選品にとても時間がかかってしまいます。良かれと思ってやっているのですが、そんな貧乏性の私に、家ですごす時間の多い両親は呆れ顔をしています。今朝も新たに?食洗器が動かなくなりました。・・・うーん、考えてみれば、両親が家を建てて約30年。主要構造部に特に問題もなく生活できているから良しとしなくてはいけないのかもしれません。人間も家も老いてくることに変わりはなく、どちらにもほころびが次々とでてくる今の我が家の状況は、ある種の「追っかけっこ」のようなものです。うまくつきあっていこうと、ウンともスンともいわない食洗器を開けたり閉めたりしながら、新たに覚悟きめた朝なのでした。(青島)


現場溶接

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写真は現在進行中の現場を写したものです。住宅は大工さんだけではなく、とても多くの職人さんの手を通してつくられていきます。また多種多様な多くの産業とも繋がっていて、現場は各分野の技術の進歩をよく映し出しています。先日の現場はそういったことをあらためて感じるものでした。(大庭)


完了検査

FM工法の現場が完成に近づいています。今日は民間の審査機関の完了検査でした。

完了検査とは着工前に認可された確認申請書通りに建物が出来ているかの検査です。検査員の方が申請書類と照らし合わせながら現場をチェックしていき、指摘事項があれば是正等のの指示があります。今回はFM工法という特殊な工法ではありましたが、敷地条件や規模としても厳しい法規が特になかったので終始穏やかな感じで無事終わりました。

正月明けの建込みの時から庭の資材置き場に敷いてあったブルーシートの裂け目から草の芽が出てきており、今年もすでに半分近く過ぎていることに改めて気づきました。(萩原)

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外苑で朝食

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五月晴れが気持ちの良い朝が続き自転車通勤には最適な季節です。通勤途中には4つの大きな公園があり、今までは存在は知りながらも通勤時間を減らすことしか考えていなかったのですが、最近公園内で朝食を取ることを憶えました。上の写真はとある火曜日の午前8時過ぎの皇居外苑で、ラッシュ時の割に日によってはかなり人も車も少なく一日の鋭気を養うには最適です。多少遠回りすればさらに候補は増えるのでこれからもパークライフを満喫しようと思います。梅雨来なければいいのに。(柳本)