月: 2007年11月

個と個、内と外を繋ぐもの

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先月の「扇居」訪問の後、建主さんに案内して頂いて、故・宮脇檀氏がマスタープランを手掛けた3ヶ所の住宅区画を見学しました(つくば松代・吾妻・二の宮)。単調で閑散としがちな分譲住宅地がコモン(共有)スペースによってまちなみに変化が起こり、コモンという「間」で人と人が繋がる。各住戸アプローチ前のコモンに植えられた各々異なるシンボルツリーは内と外との境界を曖昧にして各々を繋ぐシンボルとしての意味を感じました。

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学生時代に参加した岐阜の住宅区画コンペで「コモン」の考え方を計画コンセプトに組み込んだ経験があったので今回の見学は大変興味深く、実例を体験できた意味はとても大きなものでした。建主さん、冷たい雨の中お付き合い頂き大変ありがとうございました。


もうすぐ師走

忘年会、振り返えさせられるシーズンです。

昨日忘年会で親しい設計者との会話のなかで、彼が印象に残っている話として

“仕事は縦に積み上げるようにするもんだ”といわれた時のことを話してくれました。

ドキッとしました。

自分は果たしてどの程度縦に積み上げる仕事をしてきたんだろうか。確かに武道をしていたときの先生に、昨日の自分に勝て、ということを教わり精神はそれに努め、数も多くやってはきました。でも縦に積み上げてきたかと自分に問えば、“?”です。

注文住宅の設計では一人として同じような条件の方はいません。常に価値観も常識も違い、当然こうすべきというようなことは稀です。いつもその方に教わり要望に沿いつつ自分の経験と意向を反映させようと心がけます。結果として異なった住宅になってしまいます。縦に積むのではなくつい横に並べた仕事になりがちなのです。

少し落ち込み考えさせられました。しかし思い直すことにしました。

富士山の裾野は広い。だから高い山ができる。これまで横に並べてきたところにこれから縦に積み上げて行けばいいのだ。これまで横に並べてきた分高く積み上げることが出来る。そうかこれからなのだ。(藤原)


六本木

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遅ればせながら六本木の東京ミッドタウンに行きました、と言うか通過しました。お洒落なショップが並び、人が溢れ、賑わいを見せています。建物の外には広々とした緑地が広がり愛犬を連れ散歩をする人や芝生で寛ぐ人が自由な時間を過ごしています。行き慣れないからでしょうか…居場所を見つけれない私は足早に見て廻って引揚げてしまいましたが、多くの人々が楽しい時間を過ごしている様子を見ていて建築に関わる人間としてちょっと誇らしい気分になりました。

見ていて気になった事がひとつ。私は柴犬を飼っていますが、六本木では一匹も日本犬を見かけませんでした。気が強く、ケンカっ早いからでしょうか?(石井)


駅で

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駅に活けられていたいけばなです。20年以上利用しているのに気にとめたことはありませんでしたが、ふと時間を持て余したときに見つけました。その斬新さに驚き、いろんなアングルから何枚も写真を撮っていました。偶然その最中、活けたご本人が来られて思わず「カッコいいですねー!」と間抜けな感想を述べると、その女性は「若い方にそういわれると嬉しいわね。」とひとこと、微笑んで颯爽と去られていきました。翌日には別のオーソドックスな作品に変わっていました。思わず見入ってしまうような作品にまた出会えないかなと、少し改札を通るのが楽しみになっています。(青島)


色彩

「日本的」や「和風」といった形容をされる建築というと、モノトーンや彩度の低い色味のものを思い浮かべてしまいます。単純にその延長で連想すると、日本の「色」といえば何か渋い色味を想像してしまいがちなのですが、日本の自然の中には強い色彩のものは多く、本当は日本人は色彩の強いものを好きになる素質はあるのではないかと思ってしまいます。退色がすすんだお寺なども昔は朱色に塗られていたり、極彩色の日光東照宮のような建築もあったりするので、実は色彩の強い「和風」建築もありえるのではないかなと、紅葉を見ながら思いました。(大庭)

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1年点検

昨日、一年点検にお邪魔して来ました。最近は特に1年が早く感じるので、引き渡しから1年以上も経った感覚があまり無かったのですが、飴色に焼けた小幅板を見て時間の経過を肌で感じました。こちらのお宅では2匹の犬を室内で飼っていらっしゃっていて、ゴールデンリトリバーとプードルいずれも大型犬の2匹がじゃれ合っている姿はなかなか迫力がありました。このハードなコンディションを見て床材を硬くて水にも強いチークを選んで正解だったなと実感しました。(萩原)

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ブーム

ここ数ヶ月間、空前のサイエンスノンフィクションブームの嵐が吹き荒れてます。

何か特定の方向性があるわけではないのですが、ある事実を追い求める過程や発見されたものの今後の展望などを読んでいると頭の中の雑然とした思考(煩悩?)が整理される「気分」が味わえます。折角たくさん読んだので、特に気に入った数冊を下に挙げます。

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)

作家の方々が絶賛しているだけあってノンフィクションとしては抜群に文章がイイです。内容もスリリングで科学アレルギーでも読み切れるのではないかと思います。

タイトルと表紙がイカシテますが、中身もなかなか負けてません。曲解かもしれませんが、電話は恋の賜で発明されたなど素敵なエピソードが満載です。

職業柄、「はかる」こととは切っても切れない縁があります。様々なものを「はかる」ことに関した文章がオムニバス形式で収録されてます。コストパフォーマンスが非常に高いと思います。

しばらく建築関係の本から遠ざかっているような気もしますが、住宅設計には生活のすべての要素が詰まっていると思えば何を読んでもそれなりに身になるはずなので、まだしばらくこのブームを続けていこうと思います。(柳本)


仕事とパソコン

先日事務所のパソコンのCADで図面を描いていたところ、突然マウスが反応しなくなりました。マウスの接続が抜けたのかなと見てみても抜けていません。焦ってきて色々試したら、どうもUSBが反応しなくなっているようでした。

そこまでは分かったのですが、その日に描いてしまわなくてははいけない図面があるので焦りました。結局はUSB接続ではないマウスを取り付けて書き上げることは出来ましたが、パソコンが動かないと仕事が進まない事を改めて気づかされました。

パソコンに支配されているようで嫌ですが、便利なことは確かで仕事に使わない訳にはいかないですから、自分のパソコンが動かない時のバックアップ体制が重要だと、焦りの中で思いました。(加藤)


秋の高尾詣で

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先週の土曜日、事務所の企画で高尾山まで行って来ました。寒い朝でしたが天候にも恵まれところどころで紅葉も見られ久しぶりにゆっくりした時間を過ごしました。標高599mのミニ登山。日頃の睡眠不足のせいか運動不足のせいか、翌日のダメージは言うまでもありません。。。(中嶋)

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めいそうの森?おまけ

めいそうの途中立ち寄った地元のスーパーで購入したものです。

何かわかります?

自分にはまったくわからず店の人に聞きました。

“かぼちゃ”だそうです。

めいそうすると不思議なものに出会うものですね。

珍しい形なのでなかなか食う気になれず家にまだ飾られたままで

味の報告はいつになるのかわかりません。(藤原)