月: 2007年12月

笑う門には福来る

人はなぜ笑うのか、という問いについては様々な学説がありますが、一つ、間違いないと思える説は「哀しみや寂しさ、怒りなどの負の状況を乗り越えるため」というものです。何となく信じ難い気もしますが、諺の通り、笑っていると本当に何かしら良いことがあるものです。悲しい時に笑うのは難しいもので、ある種の努力が必要かもしれませんが、何とか笑うことで事態が好転することは多々あります。今年を振り返ってみると個人的にも事務所的にも少し笑いが足りなかったかなと思うので、来年はもっと笑って生きます。無理してでも。

今年の結設計のブログはこれでお終いです。事務所も今日が仕事納めで、来年は7日からの営業となっております。今年も多くの方々にお世話になり、大変有り難うございました。皆さんも笑いながら良い新年を迎えられるよう願っております。それでは、良いお年を。(柳本)


師走の第九

f:id:yuiarch:20071226211100j:image:left:w200 今年もあと2日で終業。月並みですが、今年は取分けあっという間の1年だったような気がします。あっという間の忙しない(・・・しかも連日終電の・・・)日々にあっても休みを見つけては家族や友人と国内外へ旅行に出掛けたり美術館や演奏会に足を運んだりジョギングやゴルフ(打ち放し限定)を始めたりとここ数年来でも中々充実した1年だったと、自分の体力に心の中で拍手。これもお正月の3日間に早朝ウォーキングをしたおかげかな?

締め括りという事でもないですがクリスマスにベートーベン・第九を聴きに池袋の東京芸術劇場に行って来ました。力強いハーモニーに来年への弾みをつけて、意気揚々と(?)新年を迎えられそうな年の瀬です。(中嶋)


原油の高騰は住宅の設計を変える。

以前今年の建築費は1?2割原油高のせいで上がったのではという話をしました。

もう一つ暖房計画も変えつつあります。これまではランニングコストは灯油が一番安いと明快にいえました。ところが深夜電力でかつ割安プランの最もお得な電気料金プランですと現段階では確実に灯油が負けます。しかも普通の暖房機は夕方寒くなってスイッチをいれて、寝る時切るというものですが、深夜電力ヒーターは11月にスイッチを入れて3月に切るという考え方です。その間、留守であろうが旅行に行こうがかまわず暖め続ける暖房です。暖めるものというより冷やさない暖房といえます。全体暖房の考え方としては理想でもあります。住宅の基礎下の地中にヒーターを埋め込み家全体を下から暖めるものまであります。それでもどうもランニングコストは今の灯油価格より安いらしいのです。

このからくりはどうも料金プランにあります。最も安いのは昼間の1/3程ですから灯油も負けます。これは一過性のことと思っていましたが確かに灯油の価格はそうです。しかし深夜電力の安さは、電力会社の電気を使う社会である限り変わりそうにありません。なぜなら発電所は社会に電力を供給するからには生産構造上夜も休むわけにはいかず電気をつくり続けなくてはなりません。昼に電気を必要とする限り深夜にも使ってくれるところを探さざるを得ないからです。だから安くしてでも供給先をさがしつづけるしかないのです。

何かフェアーな比較でないと思っても現在のエネルギー構造社会ではそうです。だからエコな生活をしようとしたら深夜電気を消費することという変なことになるのです。

多分この構造を打ち破るには自家発電による送電線ロスのない、かつできれば自然エネルギー利用でしかも効率のよい機器の開発による電力会社に頼らないエネルギー社会にするしかないのではと思えます。

このブログは別に東電の要請で書いているのでも、東京ガスのコージェネレーション部署からの入れ知恵でもありません。もちろん灯油代がもったいないからと家人に暖房のスイッチを切られたからでもありません。社会の不条理への技術者の純粋な叫びです。(藤原)


冬のカピバラ

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カピバラです。先日近所の動物園で出会いました。現生種最大の齧歯目で、でかすぎるネズミと言った感じなのですが、何となく惹かれ癒されます。暖かい地方に生息するそうで、この日ちょっと寒すぎたのか前足をちょこっと水に入れたまま30分以上直立?不動でした(あまりに動かないので諦めて別のコーナーへ移動)。体重は大きいもので60kgを超える場合もあるそうで、ボーとした風体のせいか大きさの割に怖さを全く感じない不思議なネズミです(ハムスターでも噛まれそうでなかなか手を出せないのですが…)。

言葉は通じませんが動物には不思議な力があるようで、この日かなり和んで癒されて動物園を後にし、良い休日を過ごす事が出来ました。(石井)


葉牡丹選び

お正月用の寄植えの鉢をつくろうと葉牡丹を買いに花屋へ行きました。シーズンということもあり葉牡丹だけでその品種の多いこと!直径3cmのミニ葉牡丹、葉先がレースのようにギザギザしたもの、まさしくキャベツといった巨大なものetc・・・。一瞬どれにしようかとワクワクしたのですが、結局他の植物とのバランスを考えて最もオーソドックスなものを選んで買って帰りました。処分に困る程、事務所にタイルや外壁のカタログが送られてきますが、一冊の中からなるべく装飾の少ないシンプルなものを見つけ出すのにいつも苦労しています。ついその習性がでてしまったのかもしれません。(青島)


クリスマスツリー

先日現場の移動中に15m近くはあろうかと思う大きなクリスマスツリーを見かけました。足もとまで枝が伸びたこんもりしたかたちが不自然に感じたので、どのようにつくられているのかツリーの内部を覗いてみたのですが、内部は木の幹のような支柱が中心にあるわけではなく、鉄骨のようなフレームが外周にめぐらされているだけでした。からっぽだった内部に少し拍子抜けし、「張りぼてのクリスマスツリー」という響きに幻滅しかけましたが、15mという大きさのものが支柱無しで立っている姿は建造物としてはなかなか面白く思え、あらためてデコレーションされたツリーを見上げました。(大庭)

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解体現場

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事務所近くの解体現場です。現場が昼休みでだったので、防塵シートの隙間から覗いて見ることが出来ました。RCの外壁が残り屋根が取り払われていて、ぽっかりと抜けた空からの自然光で埃っぽいはずの現場は周囲の街並みよりも異様に空気が澄んでいるように感じました。(萩原)


引越しに学ぶ

先週末、友人の引越しを手伝ってきました。どうもこの仲間内では引越しで絆を深める風習があり、定期的に素人による引越しが行われ、なんとなく要領も掴めてきているのですが、今回新たな難関が待ち受けておりました。それは某国製ドラム式洗濯機。体感重量は400Lクラスの冷蔵庫の倍はあり(後ほど調べたところ99kgとの表記でした)、海外製特有の角ばった形は持ち難いことこの上ありません。普段重いものなど持たない男二人では洗濯パンから出すのも一苦労でした。これに水が入るのですから床補強が必要というのも納得です。そして憎むべきは引越し先の洗面所の設計。640角の洗濯パンが壁と洗面台に隙間無く挟まれていて、しかも機器直下排水。洗濯機との隙間は両側5cmくらいしかありません。納まった様子はピッタリで使用上の問題はありませんが、直下排水にするのであればメンテナンス時に洗濯機を除けなければいけないことを考えると、両脇に腕一本入るスペースを取るべきだと思いました。毎度引越しは大変ですが、経験する度に得る物もあるので年に一度くらいは手伝っても良いものです。(柳本)


アンテナ問題

テレビをケーブルテレビにしなければ、通常アンテナを立てます。

しかし、最近アンテナで悩むことが出てきました。デジタル放送とアナログ放送の対応をどうするかです。

アナログ放送は2011年に放送終了になります。あと今アナログ放送用にアンテナを付けても、3年経つと使えなくなるので勿体ないから中止にしたいところですが、持っている機器が、デジタル放送に対応している訳ではありません。テレビは最近買い替えたものであればデジタル放送に対応していますが、今持っているビデオなどが対応していない場合があります。するとやはりアナログ用アンテナは必要でしょう。

悩ましい問題です。(加藤)


桐床と江戸紅型染め

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桜新町の現場にて採用する桐のフローリングが事務所近くの反物工房で採用していると知り、早速見に行ってきました。昭和初期の建物を4年前に改装したそうで、毎日磨いているという桐の床は程良く飴色になっていました。桐の床材は傷が付き易い反面、足に軟らかく何より温かいんです。エアコンだけの空調でも足元はほんのり暖かく感じた程でした。店舗の隣では反物の染めを行っている最中で、「江戸紅型」という染め方を知りました。模様を掘った型紙を用いて色をのせていく染めの技法は特殊でこの工房の職人さんが現在ただ一人の「江戸紅型職人」だそうで、後継者がいない現状からすると事実上最後の職人さんになるとの事なのです。反物を広げた板の上を足を揃えてひょいと飛び越えたその身軽さに驚きつつ、また一つ伝統技能が消えてしまうのかという切ない思いを抱きながら工房を後にしました。(中嶋)

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写真右は実際に使われた型紙を再利用した照明。http://www.koromoya.com/shop/