月: 2008年5月

馴染む

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写真は三田駅の階段です。配管剥き出しの天井の良し悪しは置いておいて、蛍光灯が配管と上手いこと馴染んでいます。意図的かどうかはわかりませんが、このように機能を殺さず、悪目立ちしない程度に整えるというのは結構難しいです。駅などの公共機関には、必要に応じた工夫の結果として出来た状態の場所が多く、設計当時の意図とはかけ離れているんだろうなと思いながらも良い感じでまとまっている場所というのがしばしば見られます。必要は発明の母と言いますが、意匠の母と言い換えても良いのでしょう。(柳本)


旬の緑を味わう

旬の時期に旬の食べ物を頂くことは栄養面でも体に良いのだとか。

旬の時期に旬の植物を愛でることも精神面で体に良さそうですよね。

旬のものは旬の時期に!とGWの前半は京都に行ってきました。

新緑のやわらかな若葉が美味しく・・・いえ、美しく、心がお腹いっぱいになりました。

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5年ぶりの京都は人混みを避けるように宇治・西芳寺・地蔵院・桂離宮・大徳寺を回りました。雨が少ないせいかまだ時期が早いのか、西芳寺の苔は期待した緑のヴェルヴェットには程遠くモミジの若葉に色は劣るものの、しんと静まりかえった禅寺庭園の景色はこの世と思えない幻想的な雰囲気が漂っていました。一方、翌日に訪れた桂離宮は新緑と鮮やかなツツジの色に溢れ、雅びな華々しさは云わば美の楽園。遠景近景の重なり、レベルの高低から石畳の石の配列に至るまで計算し尽くされた美の極みに酔いしれた一時でした。(中嶋)

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3つの写真は地蔵院。モミジと苔の緑が美しかった!


ルーマニアの空は乾いていました。

5月8日から20日まで設計者仲間8人とルーマニアとブルガリアに古い集落や教会を見に行ってきました。傘を忘れたのですが全く必要とする時がなく快晴の連続でした。

札幌と同じ位の緯度のところでしたので植生は北海道や東北と殆ど変わりなく、丘の上から見渡す風景も、点在する建物さえ目に入らなければ外国と思えない気がしました。暑さは関東と同じぐらいなのですが、皮のジャンパーを着ている者にも、半そでのTシャツの者にも暑くも寒くもなく不思議な気がしました。空気が乾いているせいでした。湿気がないというのはこんなにも過ごし易いものかと、改めて感じ入りました。日本の住宅での快適さの設計は、以前から気に掛けていた湿度への対応(調湿性)にこそあると意を強くしてきました。(藤原)

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新幹線に乗って

現在担当している物件のおかげで新幹線の2階建て車両に乗るようになったのですが、実は最近まで2階建ての車両に乗ったことがありませんでした。先日も乗る機会があり、早目に並んで2階席に陣取るつもりでしたが、列の直ぐ後ろに弁当を抱えて大変ご機嫌なご一行様がいて”これは2時間ガハハだな”と直感し、まぁ多少眺めは悪いが1階で良いかと窓際の席を確保し出発したところ…一様に無機質に貫かれた風景を眺める事になりました。

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そうなんですね、知らなかった…視界が開けるのが駅のホームくらいだと言う事。本を読んだりするにはうってつけですが、何とも移動した感がなくちょっと損した気分です。結局眠ってしまうのですが…。(石井)


季節の香り、感じ方

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少し前になるのですが、散り際の桜並木を眺めながら歩いて少し疲れた頃、ふらっと蕎麦屋さんに入りました。

蕎麦は蕎麦自体の香りが好きなので、変わりそばを普段は食べないのですが、桜を見たせいでしょうか、その日は桜の変わりそばの気分でした。

きれいな桜色で、しかも鼻に抜ける香りがばっちり桜でした。

桜の香りを楽しみながら、季節のこんな感じ方もあるのだと妙に納得してしまいました。

(加藤)


竣工後の様子

先日竣工したお宅に伺うと、以前から愛用されていた家具が素敵に配置され、とても居心地の良い場所になっていました。竣工時の姿は図面とおりですので、ある意味想像の範囲内です。ですが、その後は建主さんらしさが加わり、その方その方の家らしくなっていきます。そのような様子を拝見したり、生活されている状況をお聞きして、愛情をもってもらえていると感じるときが、素直に心から嬉しく思うときです。(青島)


相模原市の住宅内覧会のお知らせ

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この度、建主様のご厚意により内覧会を開催させて頂けることになりました。

住宅街に立つ、南面に大きく開いた、若いご夫婦のための住宅です。LDKとそれに隣接するロフトは、勾配のある大きな天井でおおらかに包み込まれ、家族がゆるやかな距離感を持ってそれぞれの場で過ごせるようになっています。部屋と部屋を繋ぐ廊下や階段といった空間も、次の部屋へ移る間に程よい抑揚が感じられ、家全体に緩急のある一体感が生まれるように計画しました。

お申し込み頂いた方には集合時間、場所等詳細をご連絡いたします。申し込み多数の場合はお断りさせて頂く場合がございますのでご了承ください。こちらでの駐車場の用意はございませんのでお車でお越しの方は付近のコインパーキング等をご利用下さい。

開催日:5月24日(土)10:00?13:00

設計:株式会社 結設計 藤原・大庭

内覧会担当:大庭

電話:03-5651-1931

FAX:03-5651-1934

建物概要

建設地:神奈川県相模原市

延床面積:約48坪(屋根付車庫含む)

構造:在来木造2階建て

設備:暖房/温風式床下暖房、断熱方法/羊毛断熱材充填工法

施工:株式会社 深瀬工務店

交通:小田急線相模大野駅より徒歩10分

お申し込みは結設計のホームページよりお願い致します。


えきなか

駅の中での買い物といえば以前はキオスクでしたが、最近の駅の中はずいぶんと変わってきています。特に乗り換えの拠点となる駅の改札の中はバラエティーに富んでいます。私の利用している西船橋は改札の中に本屋、輸入食料品店、カレー屋、パスタ屋、ラーメン屋、ケーキ屋等々充実しており、最近無印良品とラッシュ(石鹸屋)も入りました。正直駅周辺よりも改札の中の方が充実しているし楽しいので、買い物の為に電車に乗らずに改札の中に入っている人もいるのではないでしょうか。昨日テレビを観ていたら、高速道路のパーキングエリアも同じ傾向にあるようで、そこのアイスを食べる為にわざわざ高速に乗る人もいるようです。一泊出来る温泉付きのパーキングも紹介されていました。集客という意味では、もともと人が集まる場所に着目してその潜在能力をもっとも活かした商売だと思います。そういった変化の中で変わらずにポジションを保っているのが立ち食いそば屋です。価格、スピード、食べ物としての手軽さで今のところそばやうどんに勝るものはないのかも知れません。今後駅の形態もさらに変化していくかも知れませんが、駅という場所に立ち食いそば屋という存在は変わらずにあって欲しいものです。(萩原)


イメージとつながる

現場での打ち合わせが終わった後などに徐々に仕上がっていく現場をふと落ち着いて見渡すと、ときどき妙な感覚と興奮を覚えます。それは模型など小さいスケールで思い描いていたものが実寸で目の前に広がり始め、しかも自分がそれに包まれて立っているという状況に感じているのかなと最近思いました。

現在、相模原で進んでいる現場が終盤を迎えており、完成が楽しみです。(大庭)

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