旗・旗・旗

北京オリンピックも無事終了。極限まで戦う選手の姿に久々に心が熱くなりました。一方、開会式の選手入場で参加203ヶ国の国旗のデザインをしみじみ眺めてみると、その色使いや形まで多種様々でなかなか興味深いものでした。「旗」といえば、昨年の夏に旅したトルコ・イスタンブールで街中を旗が彩っていたのを思い出します。

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スタンブールの空港からホテルまでの間、道路には運動会のような黄色や赤の旗が連なっていました。それも信号機や標識にまで!(日本では考えられませんね?)。現地のガイドさんに尋ねると選挙の応援なのだそう。イスタンブールに到着した日はトルコ総選挙の1週間前。ガイドさん曰くトルコ国民は選挙にとても熱くてこの時期は国や地元を離れている人も応援や投票の為にわざわざ帰郷するそう。歴史に名高いボスポラス海峡にも旗で装飾された応援の船が出たり、花火を上げたり。ほぼ時を同じくした日本の議員選挙に対する国民の「エネルギー」の差に驚き、考えさせられました。

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その一方、トルコは他のイスラム国家に比べ然程信仰に厳格ではないそうでミナレット(モスク併設の尖塔)からコーラン(礼拝時刻を告知する呼び声)が町中に響いても拝礼をする姿は殆ど見られず、ガラタ橋からイワシを釣る人々も釣りを続行。歩道も整備され、近代的なトラムが街を走る。この街も「欧米か!?」なんて思いつつ、コーランの独特な「こぶし」が町中のモスクから聞こえてくるとここはイスラムの国なのだと改めて気付かされます。

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アジアとイスラムのジャンクな雰囲気を実感できるグランドバザールは様々な色使いの商品が床から天井まで並びモスクのモザイク模様のごとく色とりどり。幻想の世界を彷徨うように通路を奥へと進んでいくと次第に路幅が狭くなり店の雰囲気も何だか怪し気な感じに・・・。部外者を拒絶するような視線を感じてはっと我に返り、引き返すことにしました。その途中、チャイ(お茶)を啜りながら語らう人々の横で、モスクで見られたように専用の流しで手足や顔を洗い跪いてイスラムの祈りを掲げる人々を見かけました。集落・都市や建築を見る以外にも政治・宗教・経済の一端に触れられる事は他国の街を歩く醍醐味の一つです。さて、次はどの街を歩こうかな。。。(中嶋)