他人のコンペ案を見る

18日(土)、千葉県大多喜町庁舎の耐震補強に伴う増改築コンペプロポーザル入選者5人の発表会に、昔大阪でお世話になった同じ設計者の方から誘われ、行って来ました。私もその方も応募してはいませんでしたが、500人ほど入る会場が殆ど満席でした。浅草雷門前の観光センターコンペ公開ヒアリングの時もそうでした。時期が時期なだけに、かなりの人が参加したのでしょう。ロビーに参加者の応募作品がすべて展示されていました。かなり有名な設計事務所も数多く参加していました。

入選者の発表を見ていて、分かりやすくないとこのようなコンペはだめだなという印象を強くしました。選にもれた案をよく読みこんでいくとすばらしい提案をしていると思えるものもありました。分かりやすい、と、いい、とは必ずしも一致しないと改めて思い知らされました。多分、相手の判断時、その時の段階で余計なことまで考えても相手に通じないのでしょう。むしろこのようなコンペは余計なことを言わないほうがいいと改めて思いました。

最近住宅も設計者をコンペで決めようとする方も多いようです。住宅は質の異なる要素や判断基準が並列に存在し、優先順位の判断は難しいだろうなとつくづく思いました。

住宅のようにものが小さいと殆どを考えつくした提案でないとちょっとした条件の違いで内容が大きく違ってきます。そのためどうしてもなぜそうなのか多くのことを考えよう、伝えようとする癖がついていて、このようなコンペには向かない気がします。

一緒に見に行った方は昔1年半居候させてもらいながら共にコンペ案をつくり応募したひとで、わざわざ大阪から見に来るその積極性に改めて刺激を受け、自分も今度いいコンペがあったら、応募してみようかなという気にさせられました。