フランスの建築 3 Sainte chapelle

サント・シャペル外観

サント・シャペル内観

セーヌ川にはいくつかの小さな島があります。そのうちの一つであるシテ島には最高裁判所やノートルダム寺院があり、比較的落ち着いた雰囲気になっています。今回ご紹介するのはシテ島にあるサント・シャペルです。

サント・シャペルは現在改築計画中の建て主さんに紹介していただいたのですが、こじんまりとした細長い空間を高さ10m以上ありそうなステンドグラスで360度囲んだ空間が圧倒的なゴシック建物です。広さと高さの関係は住宅設計の際でも気を使う要素の一つですが、サント・シャペルの場合は平面的には祭壇への方向付けを行いつつも、通路の幅の狭さと周囲を囲むステンドグラスの高さが天への高揚感を生み出し、王の礼拝堂としては相応しい造りになっているように思えます。ちなみに一般市民用の礼拝堂は1階で、こちらは非常に質素な造りです。1階から2階へ上がる階段も少々わかりにくく、入ってしばらくは「これだけ?」と勘違いしてしまいました。その分、2階に上がった時の驚きは増したように思えます。今回残念だったのは祭壇側のステンドグラスが改修中で、完全にステンドグラスに囲まれるという体験が出来なかったことです。内部の全貌や建物の詳細はWikipediaなどで見れます。

この建物の設計者はPierre de Montreuilという方で、ノートルダム大聖堂の正面の意匠設計なども手がけられたようです。

紹介して頂いた方が訪れた頃はひっそりとしていて見つけるのに一苦労という場所だったようですが、現在は裁判所の敷地内ということもあってか比較的厳しいセキュリティのため入場に長蛇の列が出来ており簡単に見つかりました。ただ、裁判所の列とサント・シャペルの列が近いため、間違えないように。