月: 2011年1月

長期優良住宅仕様から学ぶこと

最近すっかり長期優良住宅の仕様が増えました。当然ながら日本中で行われていることで、特に断熱材がエコポイントも含め大幅に需要が増えたため、グラスウールが無くなってしまい現場が止まっていることが多いようです。結設計ではあまりグラスウールは使いませんが、グラスウールが無いからという理由で他の断熱材も品薄になっているようで普段より早めの手配が必要になっているようです。断熱材メーカーとしても、これが一時の流れなのかどうかわからないでしょうからラインを増やすわけにもいかず、正月休み返上でフル回転していたとのことです。築30年の公団型アパートでも扇風機と小型オイルヒーター一つで過ごせてしまう私としては本当に関東でここまで必要なのだろうかと思わなくもありませんが、なんにせよ流通が増えるのは良いことなのでしょう。続けば尚よいのですが今年はどうなるでしょうか。ともあれ、バタフライエフェクトとまではいきませんが、こういった一連の流れは今後の教訓となるでしょう。

写真は長期優良住宅の仕様の一項目である「維持管理・更新の容易性」のため基礎下の地中配管が不可となった配水管です。今までは土間スラブから突き出していることが多かったですが、この仕様では基礎下配管はご法度で配管が床下空間を通ります。排水の場合はちゃんと流れるように勾配を取らなければならず、当然距離が長くなるとだんだん高くなっていくので、場合によっては床下に必要な空間が増えます。さらに床下空間を横切る配管の数も増えがちで、床下点検をするにも配管が邪魔で通れないなんてこともあるかもしれません。そういったことを避けるため床下を大きく取るという手もありますが、土を掘れば残土処理でお金を捨てるようなものですし、高さを上げれば法律上の規制がきつくなるので今まで以上に配管ルートなどを考慮した設計が必要になります。おかげで配管についてもだいぶ整理して設計できるようになりました(多分)。


お昼休み

お昼になると、事務所の近くにお弁当を売りにきてくれるワゴンが現れます。
12:00になると、みんなでそれぞれのお弁当を求めて出かけます。金曜日はタコライスの日。
タコライスは結設計では人気のお弁当で、時にはスタートダッシュをかけます。こうして、毎日お昼をみんなで食べて、午後の仕事に向けて鋭気を養っているのです。


「山手の家」内覧会が終了しました

去る1月15日に「山手の家」内覧会を開催させていただきました。この住宅は長期優良住宅の使用に適合しており、意匠や内装以外でもサッシや点検口などにも関心を寄せていただきました。内覧会の開催にご協力いただいた建築主様と寒い中お越しいただいた皆様、誠にありがとうございました。


初日の出

元日、地元の海に初日の出を見に行きました。
今までも数回、地元の海や初日の出の名所などに見に行ったことはあるのですが、綺麗に見ることができたのは一度か二度しかありません。

大晦日に天気予報で元日の朝の天気を確認し、晴れの予報を信じて早朝に真っ暗な海岸で日の出を待つこと数十分。日の出の時間が近づき闇夜が白んでくると初めてその日の空の状況が判ります。そして、低い位置に雲が広がっている光景が見えると、新年早々ガッカリ感が満載です…。そんなことも少なくありません。

今年の元旦の天気予報は晴れ。しかし、東の空に雲があり、日の出は雲の上になりそうとのことでした。
そして今年の結果は写真の通りです。
東の空にあると予想された雲は少し南にずれ、見事な初日の出を見ることができました。
今年は年始から運が良いのかもしれません。
ご利益があることを信じ、今年一年が良い一年になることを願うばかりです。
元旦の日の光と身にしみる寒さに、心と身体が清められる感じがして、大変清々しい一年の始まりになりました。


山手の家 内覧会間近

いよいよ「山手の家」の内覧会が今週末に迫りました。現場は最後の仕上げに取り掛かっていますが、一番神経を使う時期です。職人さんにはあと一息がんばってもらいます。写真は居間からの景色です。

内覧会参加ご希望の方は詳細ページよりお申し込みください。


今年もよろしくお願いいたします

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

昔の建主さんから頂く年賀状には、お子さんの誕生や成長などご家族の変化や、住み心地などが綴られています。少しどきどきしながらも、設計していた頃を思い出し、今の暮らしぶりを勝手に想像させて頂いております。新たな気持ちで仕事を始めるにあたっても、とても嬉しく励みになる時間です。
結設計に相談に来てくださる方は、二人以上のご家族の場合がほとんどで戸建て住宅の設計が主なのですが、最近、もっと豊かでバリエーションに富んだ単身世帯の住まいのあり方はないものかなあ、と個人的に考えることがあります。世代の違う単身者が集って住むマンションではない庭付きの家や、高齢になったときに大きな家にひとりぼっちで住むかマンションに移り住むかの選択肢以外の方法は選べないものか、など・・・。家の形だけでできることは限られますが、昔からそのような試みはあって、そういった動きに変化がでてくるような気がします。
そんなことを考えるようになったのは、実は朝日新聞の年末からの連載記事『弧族の国』の影響も多々あります。毎朝恐る恐る、でも、読まずにはいられないのです。衝撃的な内容で、なんでそうなってしまうのだろう、何か解決策がなかったのかなあ、と毎回憤ったり悲しく思うのですが、実はあまり他人ごとだとも思えないのです。弧族とは、家族と対照的に単身者をさしていて、高齢や引きこもりがちで孤独であるというマイナスの意味合いを強く含んで使われているようです。私自身が独身だという理由も大いにあるのですが、どんなひともひとりになることはある思います。コミュニケーションの不在という問題は簡単に解決できるとは思いませんが、「弧族」となることを恐れなくてもいい世の中にならないものかなあと心から思います。住まいのありようで何かできないかなあ思います。

新年早々、少々重い話題になってしまいました(笑)。今年もいろいろな出会いを大切にして、学んでいきたいと思います。
さっそく来週末横浜で内覧会を開催させて頂きます。内覧会で皆様にお会いできることを楽しみにしております。