投稿者別: 児玉

茅野の家 配筋検査

先月末に、長野県茅野市に計画中の別荘の配筋検査に行きました。
敷地は蓼科高原の別荘地内で、それほど山岳地帯でなく高低差もゆるやかで、アクセスもしやすくとても良い環境です。
敷地面積は1200平米以上あり、いつも苦労している建蔽率や北側斜線、高度斜線などの心配はほぼありませんでした。かといって設計計画が楽かと言うとそうでもなく、恵まれた敷地にいろいろな可能性があるだけに、試行錯誤する幅がたくさんあるという難しさもありました。

見晴らしを優先にして、広大な敷地と遠くの景色を見渡せるように2階にリビング・ダイニング・キッチンを配置し、1階よりも2階面積を広くしてプランを正方形にまとめ、広い敷地に対してシンボリックな形状にする案もありました。この案は、寒冷地域では深基礎となるため、コストが高くなる基礎工事を少なく出来る利点がありました。
最終的には、広い敷地との繋がりを優先にして、リビング・ダイニング・キッチンを1階に配置し上部は吹き抜けとする計画になりました。外部にはリビング・ダイニングから続く広いウッドデッキを設けることも出来、1階にしたリビングに設ける薪ストーブの温暖効果も十分に発揮できます。
全体的に南側に間口を広くした長方形に大屋根を架けるという形状になりました。

新宿からあずさで2時間ほどの距離ですが、とても良い場所で、現場に行くのが毎回楽しみです。


Fマンション引き渡し

年が明けて早3カ月、もう春だなぁとしみじみ思いながら過ごしている今日この頃です。
Fマンション現場は2月末の工期に向けて着々と進んでいました。仕上がり間近で現場に足を運ぶことも頻繁になり、行く度に「もうここが出来ている」と感動しながら通っていました。現場監督さんはじめ職人さん達のおかげで無事竣工し、今月の頭に引渡しを終えました。

外断熱なので内側の部屋はコンクリート打ち放しに仕上げることが出来、バルコニーなど外断熱が途絶えてしまう部分は内側に断熱補強をしています。
キッチンはシステムキッチンではなく全部屋で全て製作なので、間取りの違う各部屋の寸法にぴったり合わせられ、ガス台のところは低くしたりといろいろ工夫することも出来ました。借りて住んでもらう多くの人に使いやすいと感じてもらえたらいいなと思います。
最上階の3階のお風呂は北側斜線により斜めになる部分にあります。
限られたボリュームの中で浴室が上手く納まり、それほど圧迫感も感じず快適そうな浴室となりました。

引渡しの時点で既に6部屋のうち4部屋の入居が決まっていました。
あと2部屋空いていたのでブログで紹介し宣伝しなきゃと思っていたところに、残りの2部屋も入居が決まりましたとのお話がありました。
ブログ紹介の出番も無く、全部屋の入居が早々に決まり設計事務所としてもホッとしています。

専用住宅で住む人が決まっているということではないので、住む人によってどのような使われ方をするかの想定範囲や、1番のベストの選択に難しい部分もありました。
より多くの人に満足して住んでもらえたらいいなと思います。


木工事突入

Fマンションは先月の初旬に躯体工事を終え、今度は大工さんの出番となりました。
躯体工事は天気に左右されるところが大きかったので、工程の調整が難航しました。
今後は屋根がかかり、主に内部の作業になるので天気の心配はそれほど無くなり、現場監督さんは要領よく各業者さんの工程を組んでいき、大工さんにも頑張ってもらい巻き返しを図ります。

Fマンションは各住戸全て賃貸形式で、建て主さんといっしょにプランを考えてきました。
最上階の3階は法規の北側斜線により、どうしても斜めになってしまう部分があります。
最初は、よりデッドスペースを少なくと収納にしていましたが、建て主さんから「法規により削り取られてしまう欠点を魅力にして、借りたくなるような部屋にしたい」というお話からLDKにしてキッチンを配置するプランに変わり、魅力的な部屋にするべく挑戦しています。
斜めなので、通常の既製品のレンジフードが必要な場所に取り付けることが出来なく、手元から煙や湯気を吸い込み壁の下部から排気する換気扇で計画していました。設備屋さんと詳細を検討していくと、メンテナンスを考慮すると複雑な構造になってしまい、躯体も補強筋が多く入っている場所である等から断念し、躯体の形に合わせたレンジフードを製作して上部に取り付けることになりました。

上部にレンジフードが付く→トップライトの躯体形状変更→梁が干渉→逆梁に変更→鉄筋屋さん納まり検討OK→トップライトを既製品から製作にして寸法の融通がきくように→より強度のあるガラスに変更→ガラス屋さん耐風性など強度検討OK→金物屋さん開口廻り金物の形状検討→防水面検討OK などなど、現場監督さんはじめ各業者さんと打ち合わせを重ねていきました。
最終的に開口部は最初の計画よりかなり大きくなって、天井からスパッとそのままトップライトにさせることにより、とても開放的で見晴らしの良い部屋になりそうです。


改修工事 土肥の家引き渡し

土肥の家は9月末に引渡しを終えました。
塗装工事が終わるとすっかり新築に戻ったかのようです。
当初、後でエアコンが設置できるようにと設計していた上部ガラリの収納部分に、30年後にしてその設計通りエアコンが設置されました。

キッチン横に新しく出来た食品庫です。
以前ここは勝手口ドアが付いていた場所で外部でした。

最後のクリーニングの段階で、収納の中に残っているものも処分して欲しいとのことで建て主さんと工務店さんでいっしょに中身を確認していたら、サンプル帖が出てきました。
なんでこんなものがここにあるのと建て主さんは驚いていましたが、今回の工事で使ったものではないので、もしかしたら30年前に渡しておいたサンプル帖じゃないということになり更に一同驚いてしまいました。


ドイツ‐ローテンブルク‐

今年の夏季休暇に初めてドイツに行きました。
8月の前半でしたが日本の夏とは違い湿度が低いので、太陽の日差しは強くてもほとんど汗をかくことがなくとても快適でした。また夜の9時くらいまで明るく、心地の良い夕方の時間が長いので得をした気分になります。

フランクフルトから入国して南を中心に移動しました。
ローテンブルク o.d.T.という町で上の写真のように入口の横にはしごのようなものが壁に掛けられている建物をよく目にしました。なんのためだろうと思い注意して他の建物を見ていたら、大体はしごの下には植物を植えるようなスペースがあり、成長した植物を絡ませて壁に這わせるためのようでした。窓の鉄格子も防犯のためかと思っていましたが、そこに植物を絡ませるためのようです。
入口の脇に1本だけ植えることに何か意味があるのかなと不思議に思いました。

城壁に囲まれたローテンブルク o.d.T.は入り組んだ石畳の路地や木組み住宅など、中世の町並みがとてもよく保存されています。入口の脇に植物を植えたり、窓にはきれいに手入れされたお花を置いている家がたくさんあり、そこに住む「人」によって町並みがつくられていることを強く感じました。


RC造外断熱

品川で工事進行中のFマンションはRC造で外断熱です。
施工方法は同時打ち込みで、壁の外側は断熱材を型枠にしてコンクリートを打設します。
断熱材は主成分が無機質の炭酸カルシウム系のものを使用し、経年変化が少なく、また火にも強く炭化するので燃えません。

1階壁と2階床のコンクリート打設の様子で、コンクリートを流している箇所の下では、空気を上に逃がすように型枠の上から壁を叩きます。
計画よりも早く打設が終わりました。


土肥の家 改修工事現場から

土肥の家改修工事現場です。
外壁は基本的には既存の外壁の上に全面弾性吹付タイル仕上げで、補修が必要そうな部分は既存外壁を剥がして防水シートを張り直し、木ずり、ラスカット張り、モルタル下地と新設していきました。

下の写真の部屋は洋室から和室へと変え、奥行き910mm分を増築する部屋です。
左の写真は既に増築をして床組をしてあり新設でサッシが取り付いてある状態です。
もともと外壁であったラインにかなり梁せいのある梁が通っていました。このままではフラットの天井から梁が飛び出てしまうので、現場で急遽段違いの天井でそこの部分は仕上げをヨシベニヤにし、間接照明を仕込もうということになりました。
ヨシベニヤを貼った状態が右の写真です。
クロス貼りの天井に表情がついて、なかなか雰囲気のある和室になりそうです。
壁はこれからクロスを貼り変え、建具は塗装で壁の色に合わせていきます。


Fマンション現場状況

Fマンションの基礎打設の様子です。
コンクリートは練り混ぜてから徐々に品質が変わっていき、品質確保のため練り混ぜてから打ち終わるまでの時間が外気温により決められています。品質や調合配分に加えて工場からの運搬距離も重要な施工計画のひとつです。
ミキサー車で次から次へと生コンクリートが運搬され、1日で基礎部分を一気に打設します。
打設したすぐそばから振動機を挿入して締め固めをし、その後に木ゴテで荒仕上げをしていく人、表面仕上げをしていく人、鉄筋を磨いている人と、コンクリート打設の日はたくさんの職人さんが現場に入ります。

1階床スラブの打設も終わり、先日、1階壁・梁の配筋検査を終えました。
次は1階壁の型枠を組み立てていきます。


土肥の家改修工事スタート

30年程前に藤原さんが設計し、竣工した土肥の家の改修工事が始まりました。
家全体の補修に、一部増築、浴室を広くしたり洋室を掘りこたつのある和室に変えるなど、その他に仕様も変えて大規模な改修工事です。
仕上げ材を剥がしてみると当時の職人さんの仕事ぶりが手に取るようにわかり、ちょっとした事でもしてたのとしてないのとでは大きな差が出てきます。

屋根は塩焼き瓦という瓦葺きです。防水シートから新しく張替え瓦桟を敷き、基本的に外した瓦は再利用して補修が必要なものは新しく取り替えて葺き直します。
海から近い場所で、金属屋根ですとすぐに錆びてしまうので潮風に強く耐久性の高い塩焼き瓦で葺いているのですが、どんどん生産量が減っていてなかなか手に入らないようです。

修善寺駅から現場まで車で40分程の場所ですが、緑が豊富で海も近く、とても良い場所です。
打ち合わせや監理で通っていますが、行く度に気分がリフレッシュされます。


基礎梁配筋検査

Fマンションの杭工事の様子です。
ボーリング調査結果から、地面から支持層の深さがわかり杭の長さを決めます。
杭の先端には羽根のような刃がついていてゆっくり回転しながら杭を支持層まで到達させていきます。
もうそろそろ支持層になるだろうという深さまで貫入した時にガガガとすごい音と地面に振動が走り、支持層である礫層に到達し食い込んでいく様子がわかりました。
下の写真は杭工事が終わり、基礎梁のための捨てコンを打ち墨出しが終わった状況です。

先日、基礎梁の配筋検査をしました。
鉄筋の径寸法、本数、ピッチ、定着の長さ、かぶり厚さ、組み方などなどを確認しました。
場所によって力のかかる度合いが違い主筋の本数が多くなっている基礎梁があるので、特に意識して図面通りに配筋されていることを確認しました。