石岡のお祭り

9月半ばに故郷の茨城県石岡でお祭りがありました。聖武天皇の時代、常陸国の国府がおかれた石岡に古から続く常陸国総社宮の例祭です。幼い頃は出店にばかり目が奪われましたが昨年15年ぶりに見た山車や獅子舞に遠い記憶が蘇り、郷愁を覚えた今年は祭りの「儀式」を見学することにしました。祭りは3日間行われ初日に神様を乗せた御神輿一行が総社宮から出て町の御仮屋に3日間留まります。この間、総社宮に近い15の町会を中心に山車や獅子車が町を錬り歩き祭を祝います。今年は3日目の御神輿一行が社へ戻る還幸祭を見学しました。

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晴天の中、御仮屋前の通りに一列に並んだ山車の前を御神輿の供奉行列が進む情景は壮観でした。行列が町を巡幸している間に総社宮へ移動。緑深い境内は静かに一行の帰りを待っているようでした。やがて、露払い役のささらの太鼓囃子と「そいや、そいや」という掛け声と共に御神輿の一行が境内に入ってきました。御神輿が所定の位置に置かれ、担ぎ手の人達を中心に三本締め。長い距離を練り歩き白装束はびしょ濡れになり、肩に薄っすらと血の滲む人も。それでも表情は清々しく、責任ある任務をやり遂げた達成感が伺えました。何トンもある山車を動かし御輿を担ぐ、まさに力と力を合わせて「協力」する、これが祭りの醍醐味。今回、幾度かそんな場面を間近に見て改めて伝統行事の別の意味での大切さを実感することになりました。その後も御神輿から本殿へご神体を遷され儀式は粛々と執り行われたのでした。石岡のお祭りは毎年9月半ばの三連休に行われます。(中嶋)

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