レオナール・フジタ展

絵皿

上野の森美術館で開催されたレオナール・フジタ展を見てきました。
今回の展覧会は、初期の作品から晩年までを追った形式になっており、絵のみならず自身が作成した衝立や模型、アトリエの再現、肉声(オーディオガイドのみ)などかなりボリュームのあるものでした。中でも目玉は初公開となった群像大作で、これはやはりあの大きさで見ると言葉には現し難い迫力のあるものでした。作品を作る準備段階としてのデッサンも多数展示されており、様々な作品においてかなり綿密な準備を行っていたことも意外な発見でした。また、自画像などの印象から気難しい人だというイメージを抱いていたのですが、肉声を聞いてみると割と気さくな印象でした(録音時80歳という年齢もあるのかもしれませんが)。おまけというと失礼ですが、群像画の修復ドキュメンタリーも流されていて、これもなかなか見応えのあるものでした。写真はミュージアムショップで衝動買いした絵皿のレプリカ(実物とはかなり違いますが)で、このような絵皿や小箱なども多数製作していたようです。残念ながら東京展は終わってしまいましたが、今後福岡仙台と続きます。機会があれば是非。

余談ですが、彼の日本名「藤田嗣治」の「嗣」の字が私の名前にも使われているのですが、電話で漢字を伝える時にいつも苦労します。「藤田嗣治の嗣です」で誰もが理解してくれるようになると良いのですが、現状ではまだ難しいようで、「つくりが司で…」と延々説明する日々です。「嗣」の字の簡単な伝達方法をご存知の方がいらっしゃいましたら教えて頂けると助かります。