鵜住居復興ラクビースタジアム

ラクビーワールドカップの盛り上がりがすごい。日本代表の3連勝が大きい。釜石鵜住居復興スタジアムでも10月13日にナミビアとカナダ戦が行われます。正直、このスタジアムの建設に関わることになったとき、申し訳ないですがこれほど盛り上がるとは思っていませんでした。木質諸室やトイレ棟の設計に関わり始めたとき、サンウルフズは連戦連敗状態だったから、まして日本戦がない釜石まで客は来てくれのだろうか、と不安に思ったほどでした。過去のブログでも取り上げている鉄骨のやぐら棟だけのころは、このスタジアムにどのような意味が託されていたのか、自分にはまだよく分っていなかったようです。下の写真にある「やませ」という、スタジアムでも時々見られる、この三陸地方の夏特有の冷たい風がもたらす霧が自分の目の前にも立ちこめていたのかもしれません。上の写真のようにスタジアムの鉄骨のやぐら棟に木質諸室がまだ建築されていなかったようなものでした。次回からスタジアムに託されていたものがなんであったのか木質諸室が出来上がっていく過程を紹介しながら、数回に分けて説明しようかと思います。

海と山との間に生じる「やませ」という霧が漂っている鵜住居の海です。