新型コロナウイルスで考えたこと5「変革待ったなし効果もある」

新型コロナウイルスが世界中を震撼させています。都市封鎖がいつ始まるかと気にしながら仕事しています。この影響で、私共にも、工事の延期や計画の見合わせが2,3件と影響がでてきました。

社会全体に与える被害は計り知れませんが、考えようによっては、改めなければと思いつつ、ぐずぐずしていたところに、変革を待ったなしに迫る効果もあるのかもしれません。

いくつかの国では医療従事者の不足に獣医学の従事者が協力を申し出ていましたし、オンライン授業を本格的に始めようとする学校が現れたり、自動車等各種生産工場の部品供給の中国一国頼みを見直すか、国内に戻すとか、大なり小なり変革が始まっているようです。

私らも産休明けのスタッフようにテレワーク勤務を始めていましたので、全員のリモートワークも模索しています。「新型コロナウイルスで考えたこと4」でも述べましたが、賃貸マンション等に住まわれている方でも可能な別荘づくりの建築の仕方の提案も考え始めました。
新型コロナウィルス渦の中、建築しようとする方は少ないだろうと思われます。本当は今、仕事が少なく工事費も安く、建築を考えるのが最適なのですが、なかなかそうなれないでしょう。

そこで私等が提案しているFSU工法の売りの一つに建築の解体容易、壁部材等の再使用、があるのですが、普段ですと誰もが「フーン、そうですか」という程度で、興味を持ってもらえませんでした。確かにこれから建てようとする方が解体を考える気にはならないのが当然です。しかしこの時期、時間もできそうですし、誰も振り向いてくれなかった、この工法の移築や部材の再使用容易の特徴を徹底的に生かす、「モラトリアム建築」という建築の仕方を提案をしてみようかと考えています。

つまり、新型コロナウイルスでリモートワークや自宅に閉じこもるしかない社会になるのなら、住まいの改善だけにとどまらず、庭先のガレージオフィスや、人込みを避け自然の中で過ごす必要性の再確認用に、簡易型別荘など、建築をするなど考えてもみなかった方でもできる建築の仕組です。多岐にわたって数多くの住宅を手掛けてきた私らゆえに、予算のかけ方の優先順位のアドバイスができる故に、これまで予算的に無理と諦めていた方に何から作っていけばいいのか、その後どういう展開が可能か、イメージ提案ができるかと思います。

最初はただの空洞空間をつくり、必要な段階に部屋を建て増したり、設備を付け足したりと、変えながら、成長変化ができ、場合によっては移築も容易な建築です。FSU工法でないとできない建築で、たぶん木造ではどこにもない仕組みです。これまで極めようと思いつつ留保してきた、プロに手伝ってもらいながらユニックでも建て込みが容易にできるDIY型の建て方や、解体再使用が極めて容易なディテールなど、色々考えてみようと思います。

この際、都市封鎖になってもテレワークで、こんな時だからこそできる、私どもなりの変革提案ができればと考えています。(藤原)