見積調整 ― 減額への道


家を建てる時に設計事務所に依頼すると、最初から家全体の価格が表示されていないので、最終的にどのくらいになってしまうのかわからず不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。家を建てるほとんどの方には予算があり、打ち合わせを重ねて要望の詰まった図面が完成し、いざ工務店さんに見積もりをしてもらうと予算をオーバーした金額が出てくるということはよくあることで、そこから、適正金額かどうか見積書の精査、仕様のグレードダウンや代替品などの減額案をこちらから提案して予算に収めていきます。

私の場合も自邸の見積時にはやはり予算をオーバーした金額が出てきてしまい、自分の中で優先順位の低いものはどんどん仕様を落としていき、後でも施工可能な外構や庭の植樹もとりあえずは中止、でもこれはこだわりたいという事もあるので、「自分たちで出来るところはやる」ということもしてみました。かといって、普段からDIYをやっているわけでなく得意な方でもないので、例えばカーテンレールやアルミブラインドを自分で寸法を測りインターネットで注文して取り付け(主人が)。そんなことでも取り付け費+諸経費で数万円の減額。デッキはさすがに造れないので、その塗装だけでもして(主人が)、約10万円の減額です。その分で手洗いコーナーはタイル貼りに、リビングの一部には石貼りにも出来ました。さらに木製デッキは竣工して1、2年後には再塗装、2回目以降も定期的に塗装してメンテナンスしていけば長持ちしますので、そのメンテナンスの度に業者さんに頼むより自分で(主人が)出来ることはだいぶ節約になりそうです。

見積調整では選択に迷ってしまうかもしれませんが、家づくりへのこだわりは捨てずにメリハリをつけて割り切っていけばうまくいく気がします。

こだわりの家づくりに私たちもいっしょに携わることが出来たら幸いです。(藁科)