連結壁(FSU)工法建込作業見聞の案内

現場の基礎の写真で失礼します。今月24日~25日にこの基礎の上にFSU(角材連結壁)工法の住宅を建て込む作業をお見せできる機会があり、ご案内します。この工法での建て込み作業は他所では見ることができず、機会もそう多くはないので、もし関心がある方がいたら、と思い急遽案内した次第です。工法を知らない方に昨年釜石で建て込みをした写真で説明します。

柱を立てて、その柱間に、柱角と同寸の角材をボルトで連結した壁パネル(下の写真はその壁の底部分)挿入していきます。

壁パネルの底を見た断面写真です。柱と同じ角材の間に気密用の雇い実が入っているのが分かります。飛び出している円形のパイプは横架材とつなぐための金具です。壁パネルの溝部分が電気配線用のためのものです。建てた後に蓋がされます。

柱間に壁パネルを挿入する工事をしているところです。柱と壁パネルの間にも実材が挿入されます。

上の写真のように、柱と同じ厚みの無垢の壁が並んで、それが外壁や間仕切り壁になります。この壁のままの仕上げでもよし、この上にクロスを貼るもよしで、選択自由です。

壁が建て並べられたその上に梁を載せているところです。

壁の上に桁が載り、棟木を載せ、垂木を載せたところです。通常慣れた施工者ならこの上の野地板を貼るまで、30坪程度の床面積なら一日ですみます。関東でこの工法の建築を、経験ない工務店に見積もって頂くと在来工法より高くなりますが、慣れている施工者なら岩手でも在来工法より2割ほど安価に建てていただいていました。

今、建築費が高騰して3年前の5割増しと言われています。SDGsが叫ばれて来た昨今、環境配慮から考えられたこの工法に関心を寄せてくださる方が増えています。そこで、職人不足で困っている関東の地元の工事屋さんに基礎をつくって頂き、宮城県や岩手県の、木材を生産している工場で、この工法の軸組のプレカットと壁パネルを製作し、それを慣れている職人さんに出張して、構造壁躯体(木造スケルトン)までを建て込み、内装と設備を地元の工事屋さんに施工して頂く、「スケルトンインフィル」という分業の仕組みを用意し、工法を解放することを考えています。それもあって、一般の方はもちろん、設計者や工務店の方にも見て頂く機会を設けました。場所は千葉県市川市の北総線の北国分の駅から5分ほどの場所です。関心ある方はメール下さい。案内図を送ります。24日~25日の午後は常駐の予定です。当日以外でも都合が合えば、工事が続きますので、お見せできますので、ご連絡ください。今後ここの工事では「木を使う」というこで、色々してきた試みを、再現していくつもりなので、その進捗もご報告していきます。