投稿者: 藤原昭夫

外装の色使い

いつも通勤で通っている道のそばのマンションの外階段です。改修時に階段を塗装し直し、鉄骨階段を濃い焦げ茶色に、柱の色をアクセントカラーの赤にしていて、なかなか大胆な色使いですが、決して軽薄ではなく、結構目を引きます。

東日本大震災の応急仮設住宅では予算が厳しく、素材感を前面に出すと安っぽい感じが露わになりがちですので、内壁は木造躯体の自然な木の素材を露わにし、外壁は角波鋼板程度しか使えなかったので、下の写真のような濃いブルーにして素材感が気にならないようにしてみました。

色の扱いは難しくいつも悩みます。たとえばよく使う木の下見板一つでも色によってだいぶ感じが違ってきます。岩手の復興住宅で最初使っていた色は素直に木の色を強調してこんな感じでした。

その後下のような濃いグレーの色も使うようになってきました。同じ濃いグレーでも、日が良く当たるところや、建物の規模が大きいとさほど濃く見えない場合もあります。

下の写真は上の写真よりかなり薄いグレーを使っていますが、光の当たり具合や面の大きさの影響で似た色に見えます。

下見板でなければ、同じ木ですが、下のような色使いもあります。

いずれにしても色の道は奥が深くて、なかなか手ごわいです。


桃の花と芝桜

桜だけが花ではない。桃の花が美しい。後ろに青空があればなお美しい。

美しいのはほんの一瞬の時期かもしれませんが、それだけに美しいです。いや一瞬ゆえに美しいのかも。

花は上だけに咲いているわけではない。このように足元にも咲いています。

赤と白の芝桜です。

説明不要、眩いばかりの美しさです。連休前の写真です。時は残酷で、今はもうありません。

 

 


伊豆の桜

先日久しぶりに修善寺の駅に降り立った。改札を過ぎ、駅舎をまっすぐくぐり出ると正面にこの桜が出迎えてくれた。

仕掛けられたものだが、何となく桜の満開の花は、歓迎してくれるようだった。

 

 


子供の勉強場所

子供の勉強をどこでさせるか,というテーマは家を建てる時の設計の重大関心事です。何度か試みて、子供が小学低学年の頃は親の目の届くところで出来るようにしてあげるのは一つの回答のようです。以前安孫子の家などでは二階の階段室に設けた例もありました。

先日一年点検で伺った家では、小さな吹き抜けに面して、子供室に行く二階廊下に設けたところ、とてもいい雰囲気で活用されていて、思わず、お願いしてブログ用に写真を撮らせていただきました。

脇には本棚、その奥には洗濯機置き場と物干し場、それをたたむ家事机を配しています。

その手前には、パソコンコーナーもあります。

そこの机からは、小さな吹き抜けを通して一階の居間食堂も見えます。

最近はパソコンコーナーは必須で、それに付随して子供の勉強スペースを設ける例が多くなってきています。階段室はよく活用させていただいています。相模原の家でも階段室の途中にパソコンスペースを設けています。

尚、その「相模原の家」の屋根などが、今月発行されたエクスナレッジ出版の「最もくわしい屋根・小屋組図鑑」という専門家向けの技術書の中で、他のたくさんの設計者たちの事例の中に、私共設計した4件も一緒に取り上げられています。


しばらくぶり!

12年ぶりの再会でした。子供室に計画時予定していた間仕切りを設けたいという相談で、はるひのの家を久しぶりに訪れました。多少北側の壁面が汚れた部分もありましたが、元気な姿で建っていました。当初構造的無理をさせたかな、と思っていたところも問題なく健気に迎えてくれました。間仕切りの相談はその方法を話し合い決めてすぐ終わり、その後一通り当時の監督さんと内外を見て回り、気にされているところの症状についても説明して、その家を後にしました。

昼時だったのので、多摩センターで環境計画という造園事務所を営んでいる、友人を尋ねました。やはり15年ぶりぐらいの再会でした。永山や聖蹟桜ヶ丘の現場に時々来ていたので、その内寄るといっておきながら、友人も予定があったりとかで、結局寄らずじまいでしたので、今回は朝電話して午後行くと予約しての訪問でした。事務所でしばらく話をして、帰り、送っていくということで、多摩センターの団地内の公園を歩きながら駅まで送ってくれました。

多摩の団地は日本の団地の環境計画で成功した数少ない例だ、と言う説明を彼から聞きながら気持ちよい公園内を散歩出来ました。

建築的にも、下のアングルの写真は大高正人という建築家の設計で、当時私にも強く印象が残っていて、改めてシャッターを押しました。

土曜だからと、駅前のパブで3時頃からビールを飲みながら6時近くまで昔話に花を咲かせてきました。


FSU工法 現場見学会のお知らせ

3/23(木)に、FSU工法で建築中の木造住宅の現場見学会を開催します。
2月に開催した構造見学会の後、現場を見たいとの問い合わせがあり、今回施工途中の現場見学会を開催することになりました。
FSU工法は、結設計以外のいろいろな方にも使用していただけます。スケルトン(構造躯体)のみを提供する方法も用意できています。

参加のお申込みをお待ちしております。

建築中の建物は、変形敷地に合せた形の2階建ての住宅です。
用途:専用住宅
構造:木造FSU工法 2階建て
延床面積:111.33平米(33.67坪)

■開催地:茨城県牛久市
■日時:2017年3月23日(木)
■最寄駅:JR常磐線牛久駅より車で8分程

■申し込み方法
見学ご希望の方は、下記申し込みフォームか、結設計宛にメールまたはFAXにて下記までお申し込み下さい。
お申し込みの際には、「牛久のFSU工法現場見学会希望」と明記して頂き、住所、氏名、連絡先、参加人数をご記入下さい。
参加申し込みのご連絡を頂いた方のみに、詳しい時間・住所などをお知らせいたします。

■申し込み先
事例案内申し込みフォーム
e-mail: office@yui-sekkei.co.jp
FAX:   03-5651-1934
[お申込み締切]
3月22日(水)19:00まで

※ご不明点、ご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。


FSU工法 新建ハウジング掲載


FSU工法について新建ハウジング(平成29年2月20日号)に掲載されました。
全16ページの新聞のうちで、最終面の1ページ丸ごとFSU工法について掲載されていました。
FSU工法の概要、これまでの実績、工法のメリット、工法のオープン化等について取り上げていただきました。

FSU工法は、たくさんの方に使っていただきたいので、オープン化していきます。品質管理と施工管理・部材管理の為ルールを設けています。そのルールを守っていただければ、自分の裁量でこの工法を使っていただくことが出来ます。
工法のオープン化については、一般社団法人FSU工法普及協会で運営していきます。


陸前高田市森林組合事務所の引き渡し完了

陸前高田市の森林組合の新しい事務所が完成しました。引き渡しの翌日、引っ越しは未だとのことでゆっくり建物を撮影して廻り、帰る時、照明を一つ一つ消していく中、喜ばしいのに、寂しいような、複雑な感傷に浸りました。引き渡しの時はいつも複雑な心情になります。何となく手塩にかけた子供が、うまくやっていけるだろうかという不安も入り混じった気持ちで、巣立っていくのを見送るかのような心境です。通常は建て主さんだったり、工事屋さんだったり関係者が大勢いて、その感情が紛れるのですが、今回はカメラマン以外、自分だけだったので、建物とゆっくり対話しながら回っていたせいかもしれません。

特に今回は、開所式にも呼ばれ、その祝賀会で、設計者と工事者に感謝状まで頂きました。1月20日にも岩手県の知事から、以前設計した本設の釜石地方森林組合事務所の建物で、木材利用優良施設優秀賞ということで組合長さんや工務店の部長さんと一緒に表彰式に呼ばれました。これまでも、以前の首都整備公団等から感謝状を頂いたり、いくつかの県で建築賞等も頂きましたが、その時とは違う感慨がありました。

今回の森林組合からの感謝状はなぜか素直に嬉しい気持ちになりました。組合の事務所ということで、岩手の林業事情に則り、合板工場向けの4mのB材丸太を歩留まりよく活用する凡例を示すつもりで、華美に走るのではなく、質素でありつつ花もあるような、組合事務所らしい建物となるよう心がけて設計したつもりです。冒頭に掲載した写真の天井は森の中の木々の枝が錯綜する様を表現し、その枝に照明を仕込みました。

これまで二十数年間、林業の活性化が地域の再生に繋がり、木造建築の新しい有り様を切り開く可能性を秘めていると思い、木材を大量に使用しつつ廉価で環境負荷削減に貢献する工法の開発をし続けてきただけに、その開発目的の対象現場の、森林組合からいただく感謝状には格別の灌漑がありました。

林業の中に入ってボランティア等で活性化のお手伝いをするのではなく、その外部に居つつ、、ちゃんと報酬を頂き、出来が悪ければ文句をいわれる、厳しさのある設計の仕事を通して関わり、その結果を認めて頂き、これまで開発してきたことがそれなりに意味があったと思われ、活性化に貢献する量としては全くゼロに等しいものですが、林業に少しは役立てらえると思え、嬉しかったのです。

今後このFSU工法を、興味ある各地域の木材や建築関係者に開放し、広めていこうと考え、関係者と「(一社)FSU工法普及協会」を設立したところでしたので励みになりました。


FSU工法構造見学会のお知らせ

来週2/22(水)に、FSU工法で建築中の木造住宅の構造見学会を開催します。
実物の建物の構造見学と、1.2m程の高さに詰めた実物模型で、解体再使用の原理を実演しながら同工法の説明もする予定です。
FSU工法は、結設計以外のいろいろな方にも使用していただけるよう整備しているところです。
今回の見学会は、FSU工法に興味がある方であれば、一般の方でも建築関係者の方でも、どなたでもご参加いただけます。
お申込みをお待ちしております。

建築中の建物は、変形敷地に合せた形の2階建ての住宅です。
用途:専用住宅
構造:木造FSU工法 2階建て
延床面積:111.33平米(33.67坪)

■開催地:茨城県牛久市
■日時:2017年2月22日(水)14:00~16:00
■最寄駅:JR常磐線牛久駅より車で8分程

■申し込み方法
見学ご希望の方は、下記申し込みフォームか、結設計宛にメールまたはFAXにて下記までお申し込み下さい。
お申し込みの際には、「牛久のFSU工法構造見学会希望」と明記して頂き、住所、氏名、連絡先、参加人数をご記入下さい。
参加申し込みのご連絡を頂いた方のみに、詳しい住所などをお知らせいたします。

■申し込み先
事例案内申し込みフォーム
e-mail: office@yui-sekkei.co.jp
FAX:   03-5651-1934
[お申込み締切]
2月21日(火)19:00まで
※まだ申し込めるかとお問い合わせがありましたので締切時刻を延長しました。

※ご不明点、ご質問等ございましたらお気軽にお問い合わせください。


牛久の家 上棟

関東で2件目のFSU工法の住宅の現場です。FSU工法の建込の様子を紹介します。

今回は、高さ4mと2mの杉壁パネルで構成しています。まずは、4mのパネルから建込です。
FSU工法で初めて工事した工務店さんですが、まずまずのスピードで建て込んでいきます。


小窓用の壁パネルを据え付けているところですね。


建物の平面形状を敷地形状に合わせているため、斜めに広がったような平面になっています。斜めにぶつかる梁・壁があるので、そこの部分に少し時間がかかりました。

南側の壁が北側の壁に対して、角度が付いています。

 
高さ4mのパネルを使った部分は、吹き抜けで、居間・食堂が来ます。
内部の壁の仕上げはこの杉壁パネルのままです。よって建方の時にほぼ壁の仕上げまで終わっていることになります。


屋根の下地もパネル化したものを載せます。

2月22日(水)に、この「牛久の家」の構造見学会を開催します。
FSU工法に興味がある方は、是非ご参加ください。詳しい案内は、ブログの「構造見学会のお知らせ」をご覧ください。