地震 耐震についてのおはなし

3.11

東日本大震災から10年が経過しました。

最近再び地震が頻繁に起きています。今回は建物の耐震についてです。

地震大国である我が国。

世界で発生しているマグニチュード6以上の地震の約2割は日本で発生しています。人々の命を守る建物に耐震規定の法律が定められたのは1924年。建物に耐震規定が法規に初めて盛り込まれてからまもなく100年をむかえようとしているのです。

その後1950年に建築基準法が制定され、耐震基準は1971年・1981年・2000年に大きな改正が行われています。国は大きな地震が起きるたびに耐震基準を強化してきました。

 

耐震基準が抜本的に見直されたのは、1978年の宮城県沖地震後、1981年(昭和56年)に施行された「新耐震設計基準」です。1981年以前の基準を旧耐震基準、以降の基準を新耐震基準と呼んでいます。

旧耐震基準は、震度5程度の地震に耐えられることが基準でしたが、新耐震では建物の倒壊を回避するだけでなく、建物内の人命が重要視され、比較的よく発生する中程度の地震では軽度なひび割れ程度、まれに起きる震度6~7程度の大きな地震でも崩壊や倒壊しないことが求められています。

 

上記内容から気をつけることとして、もし中古住宅を購入する時には、あくまでも建築確認済証の発行日が1981年6月1日以降であるかどうかを確認することです。それ以前の場合は、購入前に耐震診断を行うことを特にお勧めします。

 

さらに2000年(平成12年)に基準が改正され、10月にスタートした住宅性能表示制度により耐震等級1~3が登場しました。事実上この改正から地盤調査が義務化となり、地耐力について改正されています。同時に、建物に配置される耐力壁のバランス計算が必要となり、耐力壁を入れるだけでなく建物全体のバランスも計算のうえ数値で算出し、考慮されるようになりました。

耐震等級については、耐震等級1は建築基準法に準ずる性能、等級2は基準の1.25倍程度、等級3は基準法の1.5倍程度という等級です。基準法でも、まれに発生する地震に対する法令が整えられていますが、さらに強化することにより地震に強い家づくりを数値で現したものとなります。等級をクリアするかどうかの検討は、設計段階での検討になります。地域や保険内容にもよりますが、場合によっては耐震等級により地震保険が割引となることもあります。

建築基準法による耐震基準だけでもまれに発生する地震に備えた基準となっていますが、近年では耐震等級がひたすら宣伝に使用されているように感じます。もちろん、これから長く暮らすための住まいなので備えるに越したことはありませんが、過剰はスペックは建築費に直結します。

バランスよく、安心して暮らすことができる住まいの提供は、建築に携わるものの責務だと考えています。