家を設計者評価と知恵で高く売る 建築ヴィンテージ化応援事業

 社会が多様化し、情熱を注いで建て、大事にしてきた住まいも、売却を考えるかもしれない時代になってきました。日本の中古住宅市場は、希望価格で単純に売りに出しても、売れないからと仲介事業者に値下げを迫られ、結局、売却時には個別性を尊重する方にではなく、築年数を基本に価格査定される傾向にあります。それは設計者として耐え難いものがあります。そんな流れに掉さし、建物を専門の設計者の立場から個別に価値評価し、それを気に入ってくれる方に、その度合いに合わせて高価格で買って頂き、価値ある建築が安易に解体されず、引き継がれていく文化に賛同頂ける方のために、ささやかながら建築のヴィンテージ化応援事業を始めました。

私どもは売却の仲介事業者ではないですが、設計業務の中で、住宅仕様や間取り、使い勝手、強度・機能・性能等の建物評価はもちろん、それへの陽の入り方、プライバシー確保、道路や庭との関係、内部からの視線、等々敷地との関係からも快適な生活の在り様を日々探っています。それ故、今購入者が、何に価値置いているのかに敏感です。それとこれまで高く売れた多くの事例から学んだ説明の仕方や見せ方で価格を変えた知恵もあり、及び売り手が見落としがちな評価ポイントの強調等で専門家的応援が可能です。

場合によっては同じ観点から、逆に買い手の方が築年数に惑わされず確かな住まいを求める方には、その助言も行い、いずれも地域資産が活用され続ける応援をしたいと考えています。

事業化の経緯はブログ「地域に馴染んだ建物が解体され一念発起 |」を参照ください。

築十年後ぐらいで工事費以上で売却できた菊名の家 (新築時の写真)

具体的支援内容と助言の仕方(原則一棟建ての土地建物、他は要相談)

  1. 売却を考えたい建物がありましたら、まずその建物の概要(末尾記載用紙参照)をメールに添付又は郵送でお知らせ下さい。尚、私共の設計例で、増改築してない場合は現況内外写真だけでもいいです。
  2. そのメールに沿えて、ネット等で既存家屋の簡易査定価格を調べるか、最寄りの仲介事業社から土地建物の1カ月以内売却可能価格、もしくは買取査定価格等、確実に売却できる価格を聞き、概要メールに沿えてご連絡下さい。(業務と進め方 家を高く売るヴィンテージ化応援事業相談情報
  3. 仲介事業者は依頼獲得のため高額査定し、売れない場合徐々に値下げする売り方をしがちです。それだと購入可能性の高い初期の見学者を諦めさせかねません。私どもは最初の価値説明と見せ方が大事と考え、高価値化対策後の案内が必須です。それ故、仲介者が営業上言う売却価格ではなく、確実に売れる価格を聞いて頂くようにします。
  4. 確実に売れる設定価格が、満足なら、或いは私共の対策で可能な価格以上なら、私らの出番はなく、その旨を電話又はメールで説明し、関与いたしません。
  5. その価格より高価格化できそうなら、建物と土地環境を拝見に伺います。(無料)
  6. 拝見の際、売却予定建物に対する高価値化対策と可能性に関する説明をします。
  7. 対策に了解頂いたら、その対策実行と資料作成の応援依頼書に必要事項を記載して頂きます。
  8. 依頼書に基づき専門設計者の視点で、既存家屋の機能性、仕様、性能、構造及び敷地環境との関係から、個別の特徴や価値を説明した、仲介事業者に渡す資料を作成します。又現時点で同様の家屋を新築した場合の費用も提示できます。と共に私共なりの評価や推薦理由(時には改善点)等を私共のサイトにも掲載し応援します。
  9. 対策実行での私共への報酬は、最初に設定した買取又は確実売却可能価格より、高くできた分の1~3割以内とし、作業内容で協議します。最初の設定価格より高く売ることができなければ報酬は頂きません。
  10. その上で仲介事業者に売り手が提示する最初の売却希望価格を相談しながら一緒に決め、最寄りもしくは希望する仲介事業者に自社サイトだけでなく他社も応募可能な公開募集の条件で仲介契約していただきます。
  11. 買い手希望者が現れたら状況に合わせて対策や価格の再考含め相談しながら対応していきます。
  12. 購入希望者が直に私共に連絡してきた場合のみ、買い手側の仲介事業者を紹介します。
  13. 売り手の仲介事業者が購入者を見出し、許容価格で仲介が成立したら売買契約をしていただきます。その際チェックのため契約書コピーを私共にも送付下さい。売買代金の決済がすみ次第、依頼書に沿って報酬の振り込みをお願いします。
  14. その後その売却建物で何か問題が生じた場合は買い手、売り手双方の相談に応じます。
  15. 上記の売却とは別に買い手として相談したい建物がある方は個別にメール等でご相談ください。
築約13年の家を3年程前に売却できた「四条畷の家」

築年数関係なく建築時価格前後で売却できた私どもの設計事例

築17年で建築時の工事費の7割ほどで15年ほど前に売却できたK邸(横浜)
20年程前に築15年後に建築工事費の2割高に売却の「岩井の家」(千葉県)
築20年程の住宅で5年程前に売却された「Y邸」
約築8年で7年前に売りに出し、数日で売れた戸神台の家|
築15年の家が20年程前に売却したと建主に知らされたO邸
築15年で20年程前に売却の「Oアパート」(鎌ヶ谷市)新築時写真
同上外観新築時写真
築18年で7年前に購入した方から問合せあった(呉の家)
築25年で15年前に売却できたと知らされた「O邸」(大田区新築時写真)
同上内部南側窓(新築時写真)
築13年で4年前に工事費以上で売却できたと喜ばれた「棚楼居」(新築時写真)
同上外観(棚楼居 )
築10年で6年ほど前に売却できた「glulam彎 」(新築時写真)
同上別荘外観(北信濃軽井沢・新築時写真glulam彎
築13年で建築時工事費以上で売却された「鎌倉の家
築5年で3年ほど前に売却された「武蔵野の家」和室
築21年で15年前に売却された宿泊施設「ホテル海泉閣小土肥浜
同上エントランス
築約20年で10年前に売却された賃貸住宅「碌山TM2
昨年建築時工事費の2割増しで売却した築20年の「伊豆の家

これら以外にもいくつかあると予想されますが、関係者より情報あった建物のみ掲載しています。

高価に売却する方には私どもは次のようなことを心掛けて頂いています。

  • 建物評価を仲介者任せにせず、共に高価に売る工夫と努力をお願いします。
  • 仲介者に聞く価格は必ず、確実に売却できる価格又は買取価格を聞いて下さい。
  • 仲介者に掲載して頂く写真は相談しながら適切な写真を一緒に考えます。
  • 購入希望者に現況建物を見せるのは、対策前ではなく対策後にお願いします。
  • 購入希望者に見せる前に内部、外部を整え、評価ポイントを明確にしてから見せることを原則にしています。
  • 購入者が住宅のローンを活用する場合は減価償却を参考にされることが多く、高く買っていただける場合、全額借入は難しいことが多いです。
  • 募集の際、結設計の事例の場合、建築時初期の写真も掲載できます。
  • 売却する住宅を同じ仕様設備で現在建築した場合の概算費用も必要なら参考に用意します。

売り家高価格化相談の建物概要の記載情報 「業務と進め方|家を高くるヴィンテージージ応援事業申し込みフォーム) 」