投稿者別: 近藤

豊川の家(愛知県)内覧会のご案内

豊川の家は8月に竣工・引き渡しを終えました。
建主様のご厚意により11月29日(土)に内覧会を開催できることになりましたのでご案内致します。

豊川の家は、3年ほど前に依頼された若い家族のための住宅です。住宅設計の依頼のされ方は様々ですが、豊川の家の場合は実に爽やかでした。
私どもへの依頼はホームページを見て来られる方が多いのですが、通常 一度来られて、こちらの話を聞いて品定めをされ、一度帰られて、他の設計者やメーカーまたは工務店と比較した上で数日あるいは数か月 時には数年後に改めて来られます。
この豊川の家の方は、愛知県からわざわざ東京の事務所まで御出でになったのですから、当然他の方にも会われるのだろうと思っておりました。ところが1~2時間ほど話されて、それではお願いしますということでその場で設計契約されました。話を聞くに、「いろいろ検討して3年以上も前から決めていて、ホームページを注視していた」とのことでした。これほど爽やかな依頼はありませんでした。当然ながら設計者としては意向をより尊重し、距離に関係なく励まざるを得ない気持ちになりました。
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敷地は階段状の古い造成地で、道路より80cm程高い位置にあります。道路際に二台分の車庫を設け庭との間がアプローチです。
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玄関を入ると階段越しに一段高くなっている隣の擁壁が見えます。この手前に植栽を植えると玄関から緑が見えるようになります。
階段に這い出している円弧上の壁の中はトイレの手洗いスペースになっています。
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南側隣家の敷地が低い分二階の見晴は良く、一階で日差しをあまり必要としない部屋の上部に食事ができる広さのテラスを確保してあります。
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居間の北側には図書スペースを設けてあります。ここはキッチンそばなので勉強の面倒も見てあげられます。
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食堂とキッチン、その後ろは食品庫になっています。
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居間と子供室の間には少しの廊下があるのですが、空間的には一体となっているため部屋に籠らず出てきやすい間取りとなっています。階段を上がると書斎があり、展望台に出られます。
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内覧会は、プライバシー配慮のため予約制とさせていただいております。見学希望の方は事例案内申し込みフォーム、または結設計宛にメール・FAXにてお気軽にお申し込み下さい。
お申し込みの際には、「豊川の家内覧会参加希望」と明記していただき、住所、氏名、連絡先、参加人数をご記入下さい。
参加申し込みのご連絡を頂いた方に、詳細をお知らせいたします。

■開催地:愛知県豊川市
■日時 :2014年11月29日(土) 13時30分~
■最寄駅:名古屋鉄道 名電赤坂駅
■お申し込み先
事例案内申し込みフォーム
e-mail: office@yui-sekkei.co.jp
FAX:   03-5651-1934


現場の気遣い

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工事初めは土足で歩き回っていた現場も、工事が進むにつれ土足で内部を歩き回るという事はもちろんできなくなります。現場で長く作業する職人さんは自分の内部用履物を用意して作業していますが、自分の履物の用意がない人のために大体の現場では共用で使えるスリッパを用意しておいてくれます。
スリッパは、使いやすく気付きやすいように大体玄関の上り框あたりに置いてあることが多く、その置き方は脇にまとめてあったり段ボールに入れてあったりと様々です。

少し前の写真ですが、豊川の家の現場では写真のように玄関ホール横の壁にスリッパ掛けが作ってありました。
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柱に端材を打ってスリッパを引っ掛けられるようにした単純なものですが、来た人が一目でスリッパの存在に気が付くことが出来、使いやすく、床に物を置かないで済むという現場の気遣いを感じました。


三鷹M邸 1年点検

先日、三鷹M邸の一年点検を行いました。節目ごとの点検のたび、時の流れの速さを実感させられます。
木造住宅は構造体を含めた多くの部分に木材という天然の素材を使用するため、竣工後も木材の膨張や収縮が起こります。それらの動きにより発生した不具合などを調整するのが一年点検の目的の一つなのですが、設計者にとっても、一年点検は建て主さんに住み心地や各ヶ所の使い勝手などを直接伺うことができる良い機会です。
その中で、心地よく住まわれていることを聞けるととても安心させられます。

今回は、建主さんのご厚意で一年点検の終了後に数名のお客様をご案内させていただく機会をいただけたため、事前にお問い合わせいただいていた方を数組ご案内させていただきました。
使い勝手やプランのポイント、居住性などを実際に住まわれている建主さんにご説明いただける大変ありがたい機会となりました。
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保存される建築物‐2

先日のブログに、重要文化財に指定されている建築も展示されていると書きましたが、その中のひとつが「東松家住宅(とうまつけじゅうたく)」です。
明治20年台後半まで油屋を生業とし、その後、昭和の初めまで堀川貯蓄銀行を営んでいたとされるこの住宅は3度もの増改築の末 明治34年に現在の形になったそうです。
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江戸時代末期には平屋建てだったそうですが、明治24年以降に改築と2階部分の増築を行い明治34年に3階部分の増築を行ったというこの住宅は、入り口を入ると3層の吹き抜けの土間が広がります。これは、2・3階にある奥の部屋まで光を取り入れる為と、上階に住む主人が1階の店の様子を把握できるようにとの工夫だそうです。

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今で言う店舗併用型住宅ですので、店舗のほか居住スペースもあり2階には茶室も用意されています。吹き抜けに面した廊下はあたかも路地のように計画され、茶室手前の待合に入る戸の壁側には半円形の障子の入った壁があります。
客人が待合に入るときに入り口の戸を開けるとこの障子に戸が掛かり、半円形の障子の裏手にある部屋に光が届かなくなることで部屋で待っている主人が客人の到着を知ることのできる仕組みとなっています。
とは言え、半円形の障子がある手前には引き違いの障子があるため客人の到着はそんなことをしなくても判るのですが、主人の遊び心がふんだんに盛り込まれておりとても面白いです。
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現在では木造3階建ても一般的になっていますが、現行の建築基準法で準防火地域内での木造3階建ての建築が可能になったのは1987年のことです。
3階建てにする理由は土地の有効活用という目的が多く、また、構造的な理由もあり3層の吹き抜けを設けた木造3階建ての住宅を見ることは無いように思います。
明治時代は3階建てにする理由も現在とは大きく異なり、とてもダイナミックで贅沢な空間構成となっていました。


保存される建築物

愛知県の犬山市に 建築物の移設、保存、展示を行っている「博物館明治村」という施設があります。広大な敷地には明治時代の建築物を中心に、大正、昭和の建築等も含めた多数が保存されており、その中の10件は国の重要文化財に指定されています。

明治村に移設・復元展示されている有名な建築物の一つに、登録有形文化財に指定されている、建築家フランク・ロイド・ライト設計の帝国ホテル旧本館(ライト館)中央玄関があります。玄関部分のみの移築ですが、ホテルの玄関ですのでそれなりの大きさです。
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この帝国ホテルの竣工記念披露宴の準備中に関東大震災が発生(1923年9月1日)したそうですが、建物にほとんど被害はなかったそうです。
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細工の施された大谷石と煉瓦積により内外のデザインがまとめられており、とても美しいです。エントランスは3層の吹き抜けとなっており、大谷石とレンガのラインがとても印象的です。空間的に少し低い印象を受けましたが、それが落ち着いた印象を与えているようにも感じました。
また、どの部分を取ってみても一切の妥協がないと言えるほど、細部にまでこだわって設計していることが見て取れます。
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ホテルという大規模な建築で、ここまでの詳細をもつこの建築に非常に良い刺激を受けたのとともに、どんな客室があったのかと興味をかきたてられました。


豊川の家

現在豊川市で建設中の住宅も、着々と現場が進行中です。
この住宅は、建て主さんのこだわりで外断熱と充填断熱を複合で使用しています。充填断熱材には現場発泡タイプのウレタンフォームを使用し、経年劣化による木の痩せ等に少しでも追随していく製品を使用しています。
現場発泡の断熱材を使用する場合、断熱材処理をする壁面に取り付けるコンセントやスイッチ、スリーブやその他の位置は、現場発泡以外の充填断熱材を使用する場合に比べ早めに正確に定めておく必要があります。
施工後にも多少の追加や変更はできますが、あまり大きく後から手を加えることは断熱材の隙間を増やすこととなり、折角の断熱性を落とすことにつながりかねまねません。
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開口部にも断熱性能の高いサッシやドアを使用し、外壁面全体の断熱性能のアップを図っています。
基礎には蓄熱式の暖冷房を採用していますので、家の断熱性能や気密性能を高めることで、冷暖房にかかるランニングコストを抑える働きを期待できるのではないかと思います。


積雪

週末、関東地方を含む各地で記録的な大雪となりました。咲き始めた川津桜にも雪が積もりとても重そうです。
桜と雪
もちろん建物の屋根にも雪が積もり、通常以上の重量が家に圧し掛かる事になります。
そのような事を想定して、積雪時に屋根に積もる雪を「積雪加重(垂直積雪量)」としてあらかじめ参入し、建築物の設計は行われています。
垂直積雪量の計算式や係数は建設省告示に定められていますが、特定行政庁が垂直積雪量を定めている地域もあります。
また、積雪の単位加重も都道府県条令により地域ごとの数値が定められています。
その他、多雪地域の場合やその他の条件、関係法令等々を踏まえて設計は行われています。


1カ月点検

本日、三鷹M邸の1カ月点検をしてきました。
新しい住まいに移られ約ひと月過ごされた住み心地や使い勝手などを直に聞き、心地よく住まわれているという事を聞きホッとしました。こうすると更に良いと思うなど、参考になるお話もうかがうことができました。

点検の日取りの調整をしている時に「結果的に良かった部分もある」という事を伝えられ、「結果的」という事は引き渡し時は良くなかった箇所があったのかと思い心配しながら伺ったのですが、その表現に特に深い意味はないという事をお聞きしてまたホッとしました。
来週末に数組のお客さんをお連れさせていただくのですが、自信を持ってご案内できそうです。

建て主さん自ら外構屋さんと打ち合わせをして完成させた外構は、建築とマッチして良い雰囲気になっていました。
写真は前回写したものですが、この中庭にも雰囲気良く植栽されており、木の成長とともに家自体も成長して、熟成された良い雰囲気になるだろうなと想像しながら点検を終了しました。


三鷹M邸引き渡し

すっかり春の陽気になった先日、三鷹M邸の引き渡しを行いました。
三鷹M邸は2階をリビング・ダイニング・キッチンとしており、天井には吸音仕様の小幅板天井を採用しました。
見た目の雰囲気も良い感じなのですが、1階から2階に上がった途端「何か違う」と感じるくらいの吸音効果があります。反響音が軽減されるのを体が無意識のうちに感じ取るようです。

また、2階の床は建て主さんの希望で濃いめの仕様としています。床を濃いめにすることで、落ち着いた気持ちの良い空間となりました。

リビングにつづく和室の床は少し上げ、大容量の収納も造りました。
植栽などはこれからなのですが、緑が植わった姿を見るのが楽しみです。


内装下地工事

少し時間が空いてしまいましたが、三鷹M邸の現場は竣工に向けて着々と進行中で、もう少し暖かくなった頃に引き渡しを迎えます。
現場は内外装の下地工事が進み、各部屋の機器・器具の取り付け位置などの詳細な位置も見える状況になってきました。

写真はトイレの壁です。トイレが居室に隣接するので壁は防音のためにボードを2重張りとし、壁内部にも防音効果を高めるために断熱材を充填します。

和室の天井は勾配天井と平天井の部分があり、平天井部分の仕上げは建て主さんの希望もあり葦ベニヤとしました。
葦ベニヤ天井が和室の雰囲気を更に引き揚げ、快適な空間となるのが今から楽しみです。