投稿者: 永沢昭二

土肥の家改修工事スタート

30年程前に藤原さんが設計し、竣工した土肥の家の改修工事が始まりました。
家全体の補修に、一部増築、浴室を広くしたり洋室を掘りこたつのある和室に変えるなど、その他に仕様も変えて大規模な改修工事です。
仕上げ材を剥がしてみると当時の職人さんの仕事ぶりが手に取るようにわかり、ちょっとした事でもしてたのとしてないのとでは大きな差が出てきます。

屋根は塩焼き瓦という瓦葺きです。防水シートから新しく張替え瓦桟を敷き、基本的に外した瓦は再利用して補修が必要なものは新しく取り替えて葺き直します。
海から近い場所で、金属屋根ですとすぐに錆びてしまうので潮風に強く耐久性の高い塩焼き瓦で葺いているのですが、どんどん生産量が減っていてなかなか手に入らないようです。

修善寺駅から現場まで車で40分程の場所ですが、緑が豊富で海も近く、とても良い場所です。
打ち合わせや監理で通っていますが、行く度に気分がリフレッシュされます。


基礎梁配筋検査

Fマンションの杭工事の様子です。
ボーリング調査結果から、地面から支持層の深さがわかり杭の長さを決めます。
杭の先端には羽根のような刃がついていてゆっくり回転しながら杭を支持層まで到達させていきます。
もうそろそろ支持層になるだろうという深さまで貫入した時にガガガとすごい音と地面に振動が走り、支持層である礫層に到達し食い込んでいく様子がわかりました。
下の写真は杭工事が終わり、基礎梁のための捨てコンを打ち墨出しが終わった状況です。

先日、基礎梁の配筋検査をしました。
鉄筋の径寸法、本数、ピッチ、定着の長さ、かぶり厚さ、組み方などなどを確認しました。
場所によって力のかかる度合いが違い主筋の本数が多くなっている基礎梁があるので、特に意識して図面通りに配筋されていることを確認しました。


居間からの眺め

夏本番を迎え気温も高くなってきました。気温が上がるにつれ植物は緑を濃くしていきます。
冬場は枯れていた隣の土地の雑木林が、居間から見たときにとても良い感じになりました。大きな窓を開け放つと、前面の緑が更に心地よく感じられます。

春から秋は草木の色の変化を、冬は雪景色を楽しめる庭になりそうです。


エコハウス2

前回のブログで紹介しました、山田町の仮設集会場の建て込みの様子です。
設計と監理で月に数回岩手通いが続いていました。

基礎、土台工事を終え、防湿シートを敷き、床下地を張っている様子です。

仮設住宅の建て込みと同様に既に製作してある壁パネルを今回はユニックで吊り土台にボルトで締めて付けていきます。

断熱材が入って構成された屋根パネルを使うことで現場での手間を省きました。防水シートを敷き屋根仕上材を張ると外観の様子が見えてきます。
完成写真は前回のブログでどうぞ。


エコハウス

岩手県宮古市と山田町に設計した仮設住宅の工法が森林組合の方たちに好評で、盛岡市が寄贈する仮設の集会所もそれでいこうと採用になり、山田町、大鎚町、陸前高田市に小さな集会場が完成しました。


杏の木

緑が深くなってきています。
写真は実家の庭にある杏の木です。
私の記憶では、10数年程前に植樹してその時は隣の建物の軒より少し低い程度だったと思います。(高さ3mくらい)
3、4年前にお花見をした時はちょうど建物の軒の高さくらいだったような気がするのですが、先日帰ったときふと目をやるとかなり巨大化していたので驚きました。
写真には写っていませんが隣にあるユキヤナギが高さ2m程を超えてしまっていて、春はダイナミックに花が咲き乱れていてそちらにばかり気を取られてしまったのかもしれません。
杏の木は今頃の季節に実がなり、以前よりもかなり実の量が多くなっていました。
手が届く範囲で収穫し、上の方は鳥さんたちにおすそわけです。
杏の花は春に桜のソメイヨシノよりもほんのりピンクが濃く、どちらかというと梅に似たような花を咲かせてとてもキレイです。実もなりますし、今のところ害虫の被害もないのでお勧めの庭木だと思っていましたが、こんなにも大きくなってしまうとは思いませんでした。
早く花が咲いているところが見たいなと今から気になっています。
春が楽しみです。


工事準備

品川のFマンションの現場は着々と工事の準備が進んでいます。
既存建物の解体工事が終わった後の整地が終わり、山留め工事をしている様子です。
地上3階建てのRC造の構造で、支持地盤への杭工事から始まります。
離隔距離を考慮しながらも敷地いっぱいの計画のため、隣地境界線からギリギリの工事になる箇所もあり、また前面道路も狭いため搬入や施工に苦労する場面がありそうです。
もともと建物が密集して建っていたので、お隣さんも境界線からかなり近い位置に建っています。


天井の仕上げ

安曇野の家の内装工事も進んできました。
以前のブログでも紹介しましたが、安曇野の家は、和風と和風ではない二棟からなっていて、それぞれに違いがあります。
そのため仕上げも様々です。

天井の仕上げもその一つで、軒裏から続く小幅板天井の他、葦ベニヤ(左上)・網代ベニヤ(右上)・桧縁甲板(左下)・杉練り付けベニヤ竿縁(猿棒面)天井イナゴ張り(右下)、その他和紙貼り(現在未施工)など、部屋の機能や雰囲気により使い分けています。

内装仕上げが見えてくると、いよいよ竣工が近づいてきた感じです。


森の貯金箱復興住宅プロジェクト モデルハウス竣工

釜石地方森林組合事務所が竣工しました。
この建物は、結設計が設計で協力している「森の貯金箱 復興住宅プロジェクト」のモデルハウスでもあります。

「森の貯金箱 復興住宅プロジェクト」は、木材供給の釜石地方森林組合と岩手県森林組合連合会、施工会社のリンデンバウム遠野、設計の結設計がグループとなって、東日本大震災で被災した方々向けに、安価で安心できて森の健全化にも役立つ住宅を供給しようというプロジェクトです。

1階が森林組合の事務所で、2階がモデルハウス(モデルルーム)になっています。
外壁は、標準仕様の下見板張りと、オプション設定の金属サイディングを張りました。屋根があまり出ていない部分に金属サイディングを張っています。
見本としてつかえるように、比べられるように2種類の外壁にしました。

内部の壁は、FSB工法の壁パネルをアラワシにしています。この壁パネルは木そのものなので、木が本来持っている蓄熱性能、調湿性能、断熱性能を活かす使い方ができます。

2階のコーナー窓。
大工さんの手間がかかるので、結設計でよくつくる小幅板天井とコーナー窓はオプション設定となりましたが、完成見学会に来てくださった方の中には、「少し増額になってもこの天井とコーナー窓がいいね」という方もけっこういらっしゃいました。
やっぱり実物を見てもらうと分かっていただけるのだなと実感しました。

2階のトップライトの部分です。
唐松小幅板天井と、杉板張り天井を見本のために両方張ってみました。板張り天井もいいですね!

この森林組合事務所で、「森の貯金箱 復興住宅プロジェクト」の説明会を毎月数回行う予定です。


地鎮祭

品川区で賃貸の集合住宅の計画が進行中で、先日地鎮祭を行いました。
品川にあります下神明天祖神社の宮司さんにお願いしたのですが、儀式の際に何度か笛をふく場面がありました。笛の音色が現場に流れたとたん、その場がとても神聖な空間になったように感じました。
いよいよ現場が始まり、いっそう気を引き締めていかなくてはという思いです。

基本計画にあたり、法規的なことから配置計画、プラン、意匠的なデザイン等はもちろんのこと、住戸数をいくつで計画するかを決めるために収支計画の点でも検討しました。
家族で住めるくらいの広さと間取りに決まり、断熱性能や設備等の仕様も含めて1住戸1住戸がとても充実したマンションになりそうです。