月: 2009年12月

フランスの建築 4 Château de Versailles

ヴェルサイユ宮殿の門(金箔)

広大な庭

パリ中心部から車で30分ほどの場所にヴェルサイユ宮殿があります。セーヌ沿いからブローニュの森に入るまではいかにもパリと言う趣なのですが、森を抜けるといきなり景色がフランスの田舎町に一変します。これが映画とかに出てきそうな「いかにも田舎町」という感じで、本当にこういう町ってあるんだと当たり前と分かっていながらも妙に感慨深いものがありました。

さて、ヴェルサイユ宮殿ですが、門からして金箔が貼られピカピカしていて絢爛豪華です。何となくバッキンガム宮殿(過去唯一行ったことのある宮殿なので)と比べてしまいますが、バッキンガムはやはり現役だし固いというか税金の無駄遣いをある程度控えてますという感じがしましたが、ヴェルサイユは若干ふしだらな感じがするほど「贅」の字が似合う、ある種はじけた建物でした。観光客もさすがに多く、今回の旅行で一番人口密度の高い空間となっていて、ガイドに何とか付いていくという状況でしたが、映画「マリーアントワネット」で見たままの光景を目の当たりにして、実際使っていた当時の情景を思い浮かべると、生活は結構面倒なものだったのではないかと思えてきました。私はここに住めと言われても御免こうむる。

というわけで、内部に関してはある種予測の範囲内でしたが、後ろに広がる庭が非常に魅力的でした。庭と言うか、森林公園といったところでしょうか。人もだいぶ少なくなり、いまにも森の中から狩猟帰りの貴族があらわれそうな気配です。自転車のレンタルもあるほどの広大さで、私は時間が無くほんの入り口しか見てませんが、空の大きさと適度に手が加えられた様がいかにも領地という感じで、生まれて初めて「王」という存在に現実味を覚えました。ただ、なぜか猫のトイレの臭いが漂っていました。



屋根工事完了

l1050394

横浜Y邸は、縦ハゼ葺きの屋根と外壁を施工中です。
屋根の工事では、職人さんが3人一組で作業して結構なスピードで葺いていきます。

l1050559

トップライトの廻りも綺麗に納まり、屋根工事完了です。
次は、外壁の板金工事が始まります。


一番贅沢な空間にダイニングテーブルを

k11

私達の事務所ではリビングの天井に勾配をつけ豊かな空間とすることが多いのですが、「戸神台の家」ではダイニングの上に大胆な吹抜をとりました。

計画当初は、必要以上に天井が高いと感じたり、玄関・ホールとの位置関係で少し落ち着きがなくならないかと少し懸念していたのですが、竣工後、建主さんにご馳走になる度に、家の中心で一番贅沢な空間に家族が集うダイニングテーブルのある生活は期待以上のものだったと感じています。大空間としての新鮮さもさることながら、吹抜の大開口からのゆっくり動く雲や大きな空を眺めていると、自然の流れをじっくり味わってその場にとどまっていたいような気持ちになります。

階段越しにある玄関・ホールとは、少し角度をつけて斜めに設置した格子で目隠しをしています。

k2k3k25


フランスの建築 3 Sainte chapelle

サント・シャペル外観

サント・シャペル内観

セーヌ川にはいくつかの小さな島があります。そのうちの一つであるシテ島には最高裁判所やノートルダム寺院があり、比較的落ち着いた雰囲気になっています。今回ご紹介するのはシテ島にあるサント・シャペルです。

サント・シャペルは現在改築計画中の建て主さんに紹介していただいたのですが、こじんまりとした細長い空間を高さ10m以上ありそうなステンドグラスで360度囲んだ空間が圧倒的なゴシック建物です。広さと高さの関係は住宅設計の際でも気を使う要素の一つですが、サント・シャペルの場合は平面的には祭壇への方向付けを行いつつも、通路の幅の狭さと周囲を囲むステンドグラスの高さが天への高揚感を生み出し、王の礼拝堂としては相応しい造りになっているように思えます。ちなみに一般市民用の礼拝堂は1階で、こちらは非常に質素な造りです。1階から2階へ上がる階段も少々わかりにくく、入ってしばらくは「これだけ?」と勘違いしてしまいました。その分、2階に上がった時の驚きは増したように思えます。今回残念だったのは祭壇側のステンドグラスが改修中で、完全にステンドグラスに囲まれるという体験が出来なかったことです。内部の全貌や建物の詳細はWikipediaなどで見れます。

この建物の設計者はPierre de Montreuilという方で、ノートルダム大聖堂の正面の意匠設計なども手がけられたようです。

紹介して頂いた方が訪れた頃はひっそりとしていて見つけるのに一苦労という場所だったようですが、現在は裁判所の敷地内ということもあってか比較的厳しいセキュリティのため入場に長蛇の列が出来ており簡単に見つかりました。ただ、裁判所の列とサント・シャペルの列が近いため、間違えないように。


トイレットペーパーの大きさ

トイレ収納計画のためにトイレットペーパー寸法について改めて確認。

トイレットペーパーについてJIS規格があるので、国内メーカーのものであれば、この規格の寸法になっている(はず)。「JIS P 4501」は、巻取りのトイレットペーパーのJISで,品質,形状,寸法,包装,表示などを決めています。

それによるとトイレットペーパーの寸法は、
紙幅:114mm ±2
1巻(ロール)の長さ:27.5,32.5,55,65,75,100m
しんの径(内径):38mm ±1
巻とり径:120 mm以下
と規定しています。

ただ、輸入したものや安いトイレットペーパー等は紙幅が違うものがあります。
(JIS規格は日本国内規格なので、輸入ものは規格が違っていて当然ですね)
それらは、JISの紙幅114mmより小さいものが多いようなので、トイレ収納の奥行き、棚一段の高さは、120mmあれば大丈夫ですね。
もちろんこの寸法は、トイレットペーパーに関してだけなので、洗剤などの収納寸法に付いても考えて収納を設計しないといけません。

ちなみに、欧州規格では、紙幅97mmのようです。
また、安いトイレットペーパーのなかには、コストダウンのために紙幅を9mm小さくした紙幅105mmのものがあるようです。また、使う紙の量が紙幅9mm分少なくなるということで紙幅105mmでエコを謳っているトイレットペーパーもあるようです。

私たちはできる限り無駄な空間を見逃さないよう、当然のことながらプランには、トイレットペーパーに限らず様々な寸法を反映させます。興味のある方は設計事例をご覧ください。

※1巻(ロール)の長さの単位が間違えていました。
mm(ミリメートル)になっていましたので、m(メートル)に訂正しました。
誤記についてご指摘いただきありがとうございました。

真間川の家のトイレ
トイレ収納計画のためにトイレットペーパー寸法について改めて確認してみました