ようやく涼しい風が感じられるようになって来ました。毎年この時期が一番爽やかで気持ち良く好きな季節です。読書の秋ですが、空気が気持ち良くほとんど読み進まずに寝てしまう事が多く、どちらかと言うと居眠りの秋です。最近読んだ本ですが、爽やかな季節に反してかなり重い内容の本でした。著者:梁石日「闇の子供たち」という作品です。フィクションではありますが・・・。感想の言葉が出てこない作品です。なんと2008年監督:阪本順次、出演:江口洋介、宮崎あおい、妻夫木聡、・・・で公開の予定となっています。一体どう表現されるのでしょうか。表現すべきはぼかしてはいけないリアルなシーンであり、それは映画として扱える映像なのだろうかと。知っておくべき現実の世界を扱ったフィクションではあると思うのですが・・・。(石井)
月: 2007年9月
水
ものをつくる
昨日、故黒澤明監督の映画「生きる」がドラマ化されてTVで放映されたのを観ました。ストーリーは端的に言ってしまうと、末期がんの宣告を受けた初老の男性がそれまで無為に過ごしてきた日々を後悔し、残り短い余生を生きる意味を見つけ懸命に生きるというものでした。印象的だったのは、その男性が生きる意味として見出したものが市民公園をつくるということだったことで、建築を生業としているものとして黒澤明監督の背景の選定に勇気づけられてしまいました。(大庭)
父親の役割
また風邪をひきました。今まで生きてきた中で最も多く風邪をひいた年だと思います。原因は保育園で子供が貰って来た風邪がほぼ100%私にもうつるからです。嫁の両親にかなり子供の面倒をみてもらっていて、接している時間が一番短い自分が毎回真っ先に風邪をひいてはダウンしているので少し情けない感じです。ただ、私に風邪をうつしては直ぐに子供は元気になるのでそうゆう重要な役割だと前向きに考えようと思います。(萩原)
雨に見る人間性
台風前の大雨の中、老婦人が傘を1本余分に持ってバスを待っているという光景を目にしました。恐らく誰かを迎えに行く途中でさほど珍しい光景でもないとは思うのですが、雨の激しさと老婦人の何とも言えぬゆとりのある表情の対比が妙に心に残りました。コンビニですぐ傘が買える時代ですし、そうじゃなくても傘を持って迎えに行くくらいならタクシーにでも乗って帰って来いと言ってしまいそうな自分を省みると同時に、もう少し人間の係わり合いを大事にし、おおらかに生きることが出来るようになると良いなと50年後の自分に思いを馳せました。(柳本)
夏の終りの岬にて
先週は「真間川の家と「房総・岬町の家」にて雑誌の取材がありました。日曜日の岬町の家は天気が非常に良く、青い海の水平線が設計の意図を暗黙の内に示してくれて、言葉は不要でした。なのでテンポ良く撮影が進む傍らで、さわやかな風を受けながら初秋の海をぼんやりと眺めていました。先週は取材以外でも先月引渡しを終えたメダカの泳ぐ「足立の家(仮称)」にてお昼や夕食を頂く機会がありました。取材でもそうでしたが完成した家にお邪魔するとついつい寛いでしまい時間を忘れてしまいます。空間の心地よさもさることながら(笑)、工事中から完成に至るまでを見てきた「我が子」でもあり、工事に関わった様々な人たちとの思い出が詰まった結晶でもあり、そこに建て主さんの笑顔がある。忙しない日々もこの体験が全てを癒してくれる、そんな事を改めて感じた1週間でした。(中嶋)