最近の、
史上最高が毎日のように続く暑さ、
最大級の台風の頻発、
しかものろのろ台風、
全国どこでも構わず頻発する線状降水帯や道路の冠水と、
今年だけとは思えない気候変動に、
設計は地震だけでなく、この気候変動にも備えた見直しが必要な気がしてきました。
皆さんもどうかお気を付けてお過ごしください。

尚、最近現場に出て事務所が留守がちになりますが、その際はメールにてご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
最近の、
史上最高が毎日のように続く暑さ、
最大級の台風の頻発、
しかものろのろ台風、
全国どこでも構わず頻発する線状降水帯や道路の冠水と、
今年だけとは思えない気候変動に、
設計は地震だけでなく、この気候変動にも備えた見直しが必要な気がしてきました。
皆さんもどうかお気を付けてお過ごしください。

尚、最近現場に出て事務所が留守がちになりますが、その際はメールにてご連絡ください。
よろしくお願いいたします。

「鎌倉山のN邸」が、上棟しました。
木造2階建てで、海が見えるリビングや、海と富士山が見えるルーフデッキを設けます。
鎌倉市の風致地区に指定された地域なので色々な制約があり、その上長期優良住宅の申請もあり、既存擁壁もありなど、それぞれの許可申請で色々苦労しましたが、何とか上棟まで来ることができました。

2階の鎌倉の海が見えるリビングです。
南側に建つ隣家が1階分下がった土地なので、2階からは隣家の屋根上を見渡せます。右側の方に海が見えます。

山の尾根になっている周りからは高いところに敷地があるので、ルーフデッキからは、海がきれいに見えます。西の方向は雲がかかっていたので、しっかりとは確認できませんでしたが、富士山も見ることができる予定です。

上棟式の後、建主さまのたってのご希望で餅まきを行いました。最近ではあまり見られなくなった光景ですね。結設計で加藤が担当した設計した物件では、餅まきは20年程前の住宅以来です。
餅まきは上棟が無事に終わったことを祝って餅をまく行事です。災いを払い、福をおすそ分けするという意味があるそうです。
子供たちが餅やお菓子を一生懸命受け止めている様子は、良いものですね。

餅まきを始めるとすぐ、餅を狙ってか数羽のトビが上空を旋回していました。
餅まきに気が付くのが早いですね。(加藤)
建築の改修工事の押し売り詐欺的被害の話をよく聞きますが、他人事のように思っていました。ところが身近の方がその被害合う寸前に遭遇しました。
ある日、「近くで建築の工事をしている者ですが、お宅の屋根瓦の状態がおかしいので、梅雨が近いから雨漏りするといけないから見てあげましょうか。」と話しかけられ、その方は、「そうですか親切にどうもありがとう、じゃお願いします。」と言ったら、はしごをトラックから取り出して、屋根に上って見てくれたとのことです。数分屋根を見回り、降りて来て、「大分ひどい状態ですね。どんな状態か、見せましょう」と言い、スマホで撮った屋根の詳細写真をみせ、梅雨が近いから、直ぐ直した方がいいですよ」と言われたとのことです。その写真見てもどこがいけないのかよく分からなかったけど、確かに梅雨が近いし、雨漏りされたら困るなあ、と思っていたら、「直すのにどれくらいかかるか見積もってあげましょうか」といわれ、「おねがいします」とその方は応えたら、その場で修理箇所を書き連ね、すぐ見積ってくれたようです。
「梅雨が来るから早く直さないと大変なことになりますよ、瓦だと取り寄せるのに日数かかかるから、明日またくるからどうするか決めておいてくれますか。」と言って帰って行ったとのことでした。その方も、見積書の内容を確かめず、確かに梅雨が来て雨漏りしたらいやだから、直してしまおうと思ったようです。翌日、書類を持ってきて、「今日ハンコ押してくれたるから、梅雨前に瓦が入荷でき、何とか間に合いますよ、直ぐ直してあげますから。」と言われハンコを押したとのことでした。
たまたま、自分の家族らがその方から、「どうもハクビシンが夜中家の中で動いている音がする。」という話題で相談を受けて話をしているとき、「屋根がおかしくなっている、と言われたけど、おたくのご主人、建築屋さんだから、ちょっと見てもらえないかしら」といわれ、「帰宅したら話しておきます。」と家族が答え、その晩家族に「明日見てあげて」と言われたので、翌日土曜日自分が訪ねて、屋根を見ながら、どこがおかしいか聞いたら、「紙を置いて行ったの」と書類を見せてくれました。
確かその家は、7,8年前に瓦の葺き替えを160万円ほどでしていたのを、知っていて、十年保証が効いているはずだけど、と思いながら、その紙を見たところ、それは向こうには落ち度がない工事請負契約書の体をなしていました。税込み280万円の契約書で、決して詐欺ではない形式になっていました。
自分の経験からして、200万円も掛らないと思われる工事内容でした。工事屋さんの住所は、よその県で、だいぶ遠く、簡単には聞きにいけない住所です。キャンセルの仕方まで丁寧に書いてあり、電話で問い合わせしようとしたら、その日は土曜日で、電話が通じません。発注書にはクーリング・オフは8日以内に書留ハガキでないと無効です、と書かれています。契約書にハンコ押した日付が、一週間前の金曜日で、明後日の月曜日、電話で断ろうとしても、たぶん、8日以上過ぎていて、ハガキが来なかったので、もう瓦を発注しました、と言うだろうと思われます。仮にキャンセルできても、瓦は発注したのでその分は頂きたいと、と言われることは予測されます。キャンセルは今日しかありません。
ハンコを押したその方からは、時々ハーブを頂き、その育て方まで教わるなど親しくさせている、人のいいおばちゃんでした。押し売りを企んで仕掛けてきたのは、年寄りだからと、何でもない写真をみせて、色々理屈をこじつけて不安をあおり、サインさせ、ハンコを押させたと思われます。しょうがない、自分も建築の業界に置く身、普段世話になっている方に迷惑をかけさせるわけにはいかない。何とか回避すべく、ハガキを用意し、キャンセルの必要事項を記載し、その方に一緒に行きましょう、と車を用意し、土曜日でも空いている中央郵便局までいき、書留にしてもらい、8日以内の消印を押したハガキのコピーを局員の方からいただき、何とか被害を免れることができました。
どうやら、工事の押し売りでは、声を掛け専門の者が歩き回り、必要もない工事を進めて施工し、200万円以下の工事に280万円の見積もりで、紹介マージンを稼いでいると思われます。だから後からクレームを言いにくい、遠く離れた工事屋さんを施工者にした契約書を持ち歩いているようです。手続き上は、消費者センター等に問い合わせても何の問題もないやり方になっています。昔は床下の土台が腐っているので換気扇を、という詐欺もありましたが、今は屋根だけでなく、外壁塗装や給湯機の取り換え工事等の押し売りも多いようです。
この押し売りのからくりは、雨漏りする前に対処した方が良いでしょう、親切でやっているんですよ、という論理です。やってはいけない工事ではなく、ちゃんとした施工さえするなら、少しは新しくなるので、やらないよりやった方がいい、という理屈が成り立ちます。仮に今回のような状況に、親しくない人だったら、自分が屋根葺き替え工事なんかやる必要ないですよ、と言っても、もし梅雨時に雨漏りしたら、どうしてくれるんですか?と言われるかもしれません。そう思うと詐欺まがいの工事をする方に錦の御旗が翻ってしまい、私の様な意見は非難されることになります。
詐欺まがいではないですが、これと似た理屈が、マンションの定期的大規模修繕工事にもあります。防水工事の保証期間が過ぎたから、やりましょうということで、マンション管理会社から奨められ、10年から15年程度でやっているマンションが殆どだろうと思います。自分のように未だ大丈夫ですよ、と言おうものなら、居住者の方から避難の眼差しで見られます。少なくとも私が親しく関与している理事会のマンションの2軒は、定期的に打検診断を行い、防水状況や外壁症状をつぶさに見て、鉄骨階段等小修理すべきところは早めに修理し、大規模修繕は20年以上経ってからやっていて、何ら問題ありません。人間も家もマンションも、個体差や箇所に症状差があり、一概に決めつけてやるべきではなく、何をいつすべきかは体や建物の症状をよく見極めて、適切な手を打つべきと思っています。
横道にそれましたが、各地で必要のない建築の押し売り修理工事が、詐欺まがいに横行しているよです。皆さん、よそ事じゃないです、くれぐれも気を付けて下さいね。
2月10日の土曜日に開催予定の「京の本格的茶室の写しを持つ家」の オープンハウス (内覧会)は、建て主様のご都合が急遽悪くなり、申し訳ありませんが延期させていただくことになりました。
すでに申し込みいただいた方には、直接私どもより延期の旨ご連絡いたします。
この住宅のオープンハウスは、日を改めまして開催する予定でおりますので、日程が決まりましたら再度お知らせいたします。
結設計で開催するオープンハウスは、予約制となっております。
ご興味がある方は、結設計メールアドレス:office@yui-sekkei.co.jp に、お名前、ご連絡先、現住所をお知らせください。日程が決まりましたらメールにてご連絡いたします。

馬込の家は、新たな防火規制のかかる住宅密集地に建つ地下1階、地上2階建ての住宅で、住宅の中に本格的な茶室を設けた事例です。道路と高低差2.5mほどあり、その高低差を有効活用した事例でもあります。

新たな防火規制がかかっている土地なので、建物を準耐火建築物にする必要がありました。
間取りは、2階リビング型。2階のリビング・ダイニングは、敷地の東側が駐車場でオープンスペースなのを利用して東南の角にコーナー窓を設け明るく開放的な空間になりました。
地下は高低差を活かし玄関とインナーガレージを設けました。1階はお茶のお稽古が出来る八帖の広間と六帖の寄り付き、水屋・御勝手。広間と寄り付きの畳は京間畳なので、関東間よりかなり広く感じます。

このお茶室は、京都の先生のお茶室の写しとしてつくることになったものです。炉壇や畳、襖などの製作は、それぞれの京都の職人さんにお願いしました。
広間と寄り付きは炉が切られています。広間に炉、寄付には大炉があります。どちらも土でつくった炉壇で、最近では「本炉壇」といわれるものです。(土製の塗り直しが必要な炉壇のことです。)
馬込の家の炉壇については、ブログ記事の▷「炉壇 炉と大炉」をご覧ください。

木造部分の外壁はしっくい仕上。地下はコンクリート打ち放し仕上。
地下の玄関から1階の廊下は畳敷きで非日常感を味わえます。
太陽光パネル+蓄電池は2月上旬に導入予定です。


三浦の家は、平屋建ての住宅です。屋根・外壁・サッシの施工が終わっています。
屋根の出は、1.3mと大きく出ています。これにより夏の日差しをカットしてくれます。
軒裏は、木目調パネルを張っています。

内部は、床フローリング張りと建具枠廻り、壁と天井の石膏ボード張りがほぼ完成。
屋根の出は大きいですが、冬は写真のように日差しが内部に入ります。
写真のリビングの勾配天井は、低いところで床から2.2m、高いところで3.4m程あります。

ガレージの屋根(妻側から出ている勾配が緩い屋根)も完成です。
結設計 設計事例に「つくば市郊外の家」と「つくばの離れ」を追加しました。
茨城県つくば市郊外に建つ子世帯の住宅の「つくば市郊外の家」と、
その敷地内に建てた親世帯の住宅「つくばの離れ」です。
造成した土地ではなく、市街化調整区域で自ら開発行為を行って建物が建てられるようした家です。
この2軒の住宅が建った敷地は、広めの土地で将来は仕事で活用することも考えられていましたが、その一角を両親の家を建てる敷地として活用することになりました。
是非ご覧ください。
情熱を注いで建て、大事にしてきた住まいも、社会事情で売却を考える時が来る場合があります。その時の注意に、日本の中古住宅市場は、希望価格で売りに出しても、数カ月経って、仲介事業者の善意からでしょうが、その価格ではに売れそうにないけどどうしますか、と値下げを迫られ、建物の個性関係なく、通常査定の築年数で価格設定される場合がよくあります。それは建て主だけでなく設計者としても耐え難いものです。そんな流れに掉さし、建物を専門の設計者の立場から個別に価値評価され、それを気に入ってくれる方に、その度合いに合わせた価格で買って頂き、価値ある建築が安易に解体されず、引き継がれていく文化を大事にしたい方のために、建築ヴィンテージ化の支援をしています。
ヴィンテージ化を考えさせる、流通業界の構造背景
中古建物の評価は建築の本質的価値からではなく、経済的流動性が評価基準になっています。今日、家の古さは、仲介不動産の査定では減価償却の観点から、マイナスに評価され、売主さんが注文を付けない限り、20年ぐらいでゼロ評価されがちです。そのため市場では価値ある古い家も、建築価値は雀の涙ほどに査定され、殆ど土地価格で売りに出される場合が多いです。その背景に、仲介者は自社の情報網だけで購入者を探しと、売買価格の6%の手数料が入り、他の仲介者からの紹介だと、3%になります。できる限り自社の情報網だけで探しだそうとします。希望価格が高いと、数カ月探したけど、その価格では売れないかったけどどうしますか、と暗に値下げを促します。価格が下がると手数料も下がるので下げたくないけど、売れるためには仕方ないと、結局売値を下げることなります。その上で早く売却するために、という理由で知っている建築事業者に売却します。建築事業者は安く購入できれば、既存建物を解体廃棄の上、新築の建売物件にしますが、購入資金を早く回収したい場合、リフォームをした上でリノベーション物件として、その仲介者に新築の相場よりわずかに安い価格で、再度売りに出します。建築事業者はリスクを負って資金投入するので、早く回収しようと、売れなければやはり、値下げしてでも売ってしまいします。結果、仲介(流通)事業者は同じ物件で手数料を二回分の12%を得ることが可能な収益構造のビジネスモデルで運営していることになります。この手法はマンションの中古販売でもよくあることで、仲介者でない人までその収益構造に素人のママ友紹介者として介在し、その流通構造のなかでビジネス化されている状況です
リフォーム工事も、漏水対策と新しく見せるための対処はしますが、見えない断熱や気密遮音及び構造や対候性能等の向上は、販売価格を上げて売りにくくするだけなので、新築のように厳密な法的チェックは入る訳でもなく、またそれを気にする者も注視する者もいませんから、仲介者のいうがままの収益構造に乘るしかありません。このように各業界はその業界なりに、資本主義社会の法には触れない範囲で工夫し、何とか市場で収益を出そうとしているだけで、どこにも悪い人はいません。しかし、この背景構造が、古い残したい良い建築は消されるか、見えるところだけ新しく見せ、本質的建築の中身はなおざなりにされ、建物や社会を望ましくない,寂しい方向に導く作用をしています。いい建築創りに関わった、或いは関わりたいと思う建築従事者の努力は今の世の流通事情だからと諦め、事業者の収益が優先する構造に気づかず放置することは、設計者としてはあまりに情けなく、抗い、中古建物といえども建築的価値の高い建物は残していくための支援はしていきたいと思います。
そのために、売却しようとされる方は下記のことを注意して進めるようにしてください。
詳しいことはメール等でお尋ねください。
事業化の経緯はブログ「地域に馴染んだ建物が解体され一念発起 |」を参照ください。
以下、築年数関係なく建築当時の工事価格前後で売却できた私どもの設計事例























これら以外にもいくつかあると予想されますが、関係者より情報あった建物のみ掲載しています。
高価に売却する方には私どもは次のようなことを心掛けて頂いています。

結設計 設計事例に「流麗舎」-四角い中に柔らかな流れある家-を追加しました。
千葉県の住宅地に建つ単一家族の家です。 道路側以外の三方は隣家があり、陽光と、プライバシー確保のため、2階に居間食堂を設け、1階から2階に誘うようにやわらかい曲面の櫛引左官壁にしています。1階 庭と2階デッキは、木製の目隠し塀で囲い、中庭のようにプライバシーを確保した快適な外部空間とし、室内と一体化した広がりのある空間となっています。
是非ご覧ください。


最近、自宅の目の前で、地域に馴染むよう配慮し、よく考えられた建築が解体廃棄されました。

三階建ても可能な地域ですが、周囲の二階建ての意向に配慮し、一部を地下に埋め、地下一階地上二階建てとし、中庭に上の写真のようなサンクガーデンを設けて、そこから地下居室の採光を確保し、そこに桜の樹を植えて、三十年ほどかけて大樹に育て上げました。

道路際には上の写真のようにサツキ等の生垣の花壇や防犯灯にもなる低い庭園灯を配し、快適な周辺環境の形成に貢献してきた、鉄筋コンクリート造の社員寮でした。事情があって売りに出されたその寮と土地を、購入したマンション事業者が、その建物の地域的価値と意味を、十分理解せず、活用の検討もしないまま、その建物が築き上げた、周辺環境の価値向上をいいことに、ここなら三階建てマンションでも売れると踏んだようです。この夏、猛暑でも窓を開けられないほどの振動と騒音を半年以上まき散らし、解体処分されてしまいました。

自分も仕事柄共同住宅は何棟も設計させて頂き、人様にとやかく言う立場にありません。
でも今回のマンション事業の近隣説明用の計画書によると、資本主義社会の論理そのままに、これまで育て上げた地域の共有資産(コモン)や文脈に配慮した様子は見えず、法に抵触しない限り、目一ぱいに広く大きく建てて、最大収益を得たら、あとは買った住人の組合の責任として引渡し、新たな組合はその土地の過去の潤いを知る由もなく、法的に許容される権利の範囲で生活していくことになります。
このような文化的引き継ぎなく管理者が替わることで、誰も悪い人はいないまま、地域の良かった共有資産は途絶えていく、今日の資本主義の文化の中で、私たちは生きていることを改めて意識させられました。

かつて自分が計画した共同住宅の場合、木造密集地域の不燃化や福祉施設併用、或いは管理するオーナーがいる等、それなりに既存環境や周辺価値向上に繋がるよう、面的かつ時間的文脈を読んで建ててきたつもりです。この寮の解体のように、地域資産としての既存建物を、活用の工夫をせず、発想の乏しいまま、短いスパンの経済性だけで、よく考えられた建築があまりに安易に解体廃棄される状況は寂しい想いがします。

確かに上の写真の廃屋のように、空き家が住環境を脅かしているケースも少なくなく、残せばよいというつもりはありません。(鎌倉の土地探しからの家づくりで 何を支援したか )
しかし近隣の快適な住環境の形成に貢献していた、馴染み深い建築までもが、社会的価値が無視され経済的損得勘定だけで、安直に解体廃棄され、消えていく日本の文化は気になります。

環境負荷の面からも、鉄筋コンクリート造は、建築時だけでもCO2の排出等で環境負荷を増大させ、解体時でも在来木造の比ではない環境負荷を与えます。RC構造で建てたなら、少なくても100年以上活用すべきです。それができないなら、環境負荷的に鉄筋コンクリート造の建築は考えものです。

このように安易に建物が解体されてしまう原因は、既存建物の価格が減価償却の考え方に則って、安く売却されてしまうからです。既存の建物の個性や良し悪しは算定されず、築年数だけが価格査定の基本になると、転売する時の仲介事業者も、融資を行うローン会社も建築の作り手の専門家ではないため、個の善し悪しが判断できず、築年数以上の評価ができないと思われます。売りを急ぐ方だと、建築後十数年の建物価値は二束三文にしかなりませんよ、と言われ、安く売ることになり、解体して新築する人の数を多くしてしまいます。

一方で、上の写真のように、22年前に設計させていただいた住宅を、ご主人がすでに亡くなり、奥様も施設で暮らすようになっているのに、毎月、家の中の空気を入れ替えのため、奥様か息子さんが通って、大事にされている方もいらっしゃいます。

先日その家の軒先の相談で見に行き、話し合いの上、近くの工務店さんに対処をお願いしました。

帰り際、暗くなりかけてましたが、久しぶりに内部も拝見しました。とても二十年以上経っていると思えないほどきれいな使い方をされていました。

でも、このように大事にされている建物もいつかは手放す時が来るかもしれません。その時、仲介事業者に築年数が二十年過ぎているので、建物価格は殆どゼロで、土地代だけです、むしろ解体した方が早く売れますよ、などと言われることを想像すると、設計者としては忍び難く、耐えられません。
しかし転売する建物を、専門家がその良さや性能を分かり易く説明し、良さに見合った価格で提案することで、購入希望者がその価格でも欲しいとなった場合、購入資金があるか、ローン会社が必要な資金融資をするなら、築年数に限らず、その建物の良し悪しで売却は可能です。具体的に、築後20年ほど経った、築年数だけならゼロ査定されるはずの、私どもの設計事例の住宅が、建築時の工事費以上の価格で売却できたケースがいくつもあります。昨年売却されたその一つが下の写真です。

そこで微力ながら、既存建物を安易に解体して新築しようとする文化と、築年数で価格決定される傾向に抵抗して、できるだけ建物の特徴や個性を、日々設計している専門家として顕在化することで、その建物が高く評価され、高く売れるためのお手伝いをすべきと考えました。
私どもの設計した建物は最後まで見守る意味から当然ですが、他の建物でも大事にしてきた建物なら、売却の必要が出たとき、安く買われて解体されないよう、その建物の良さを顕在化し、それに見合った価格で売却できるようにする支援です。
もし購入者が魅力を感じなさそうな場合は購入者が喜びそうな見せ方や改修を提案し、少しでも高く買って頂くための助言もできればと思います。
近々具体的支援内容を発表します。 (藤原)