月: 2007年11月

最近感動した事

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先日「世界ふしぎ発見」と言う番組を見ました。テーマは「見えた!ゴーグルの向こうに密林の王国マヤ繁栄の道」です。昔から中南米の文明に興味を持っていて展覧会などあると出掛けていたのですが、ゴーグルと言う部分には全く気が付かず、知らぬ存在でした。ゴーグルを身に付けていたのはマヤ地域東端コパン王朝の初代王ヤシュ・クック・モ(上の写真)。西暦426年にコパン王朝を創始したと言われています。マヤではかなりの有名人で、この王の像(香炉)は数年前に日本に来た事もあり、当時見に行った覚えもあります。そういえば顔に変な飾りがついていたなぁ。で、何に感動したのかと言うと、このゴーグル なんと遠く離れたメキシコ中央高原テオティワカンに同じモチーフが用いられていて、下左の写真(ケツァルコアトルの神殿の雨の神「トラロック」の飾り)でも見る事ができるのです。順番としてはテオティワカン⇒マヤらしいのですが、そう言った文明のつながり・ネットワークを感じ、じーんと…。文明と呼ばれる歴史の中で当時の人々も我々と同じ様に感じ・考え、生活していた事を思うと、そして想像を絶する文明を築き上げた事を思うと嬉しく、楽しく、ワクワクしてしまいます。下右の写真はマヤ地域最大の都市遺跡ティカルの2号神殿。この神殿に登りジャングルを眺めていた当時の人々は今どこにいるのでしょうか…。(石井)

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ちなみに…上左写真の左側カバの頭のような飾りが雨の神トラロック、右側花ビラから顔が飛び出ている方が文化神・農耕神ケツァルコアトル(羽毛ある蛇)の飾りです。


年賀状の準備

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いつも贈り物と一緒にひとこと書き添えたポストカードを送ってくれる友人がいます。その心遣いが嬉しくて、最近真似をして、ご無沙汰していた知人へのお礼に添えて、手紙と共通の友人と一緒に撮った写真を送ったところ、反対にお礼をいわれました。写真を見て、事情があって疎遠になっていた友人に連絡をとりたくなったとのこと。些細なことで人と人の結びつきが変わっていくことを嬉しい形で味わいました。事務所の目の前の郵便局ではもう年賀状が売っています。年々内容が疎かになってしまう年賀状ですが、ご無沙汰してる方々へ挨拶できるいい習慣!と思う気持ちを忘れないうちに、早めに準備したいものです。(青島)


バルコニーの謎

最近通勤途中に珍しいバルコニーを見つけました。

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上の写真がそのバルコニーなのですが、一見するとよく見かけるバルコニーのような感じなのですが、よく見てみると窓がバルコニーの床まで届いていないため、このバルコニーには出られないことに気付いてしまいました。

ではなぜ、このバルコニーは存在するのか?その疑問を払拭すべくさらによく見てみると、直下が玄関ドアになっていていることに気付き、このバルコニーは庇の役目を果たしていることに気付きました。ただ、庇が必要ならば庇さえつくればよいのに、なぜバルコニーがつくられたのか?おそらく道路からは見えない手摺壁の向こうにエアコンの室外機が姿を隠しているのではあるまいか、そんな風に考えてみました。

室外機置き場兼玄関庇というなかなか珍しいバルコニーを推察し終えて若干の満足感は得たものの、ただ一つ、なぜあの窓からバルコニーに出られるようにはしなかったのか、何か屋内の間取りに理由があるのだろうか、という疑問は払拭できていません。最近は毎日通るたびにいろいろと想像してしまいます。(大庭)


ガチャポン

小学生の頃、コンビニの前や駄菓子屋の前にガチャポンがよく置いてありました。100円を入れてレバーを回すとカプセルに入った商品が出てくるあれです。どうしてもガンダムが欲しくて何回やっても量産型ザクばかりが出てきて熱くなった記憶があります。最近のガチャポンは300円もするものがあり、どう見ても子供のおもちゃでは無くなった感があります。結構リアルなルパン三世のフィギアで個人的にはそそるものがあり思わずやってしまいました。無難な次元というキャラクターが出て来たので大人しく1回で止めることが出来ましたが、不二子なんかが当たってしまったら、たぶんもう1回やっていたのではないかと思います。最近では大人も対象とした玩具が多く出回っており、昔高価で買えなかったような物が割りと安く売っていたり、懐かしいものが売っていたりして思わず買ってしまうようです。(萩原)

f:id:yuiarch:20071112200909j:image結構精度の高い次元大介


浄水試験

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写真は事務所で使っている浄水器の残留塩素濃度試験の結果です。塩素濃度に比例してピンク色が強くなる試薬を使用しての試験ですが、ご覧の通り、浄水器を通した右の水は殆ど残留塩素が見られません。一見して、浄水器は結構効いているんだと思ったのですが、考えてみるとこの画像からわかることは浄水器が塩素を除去したという事だけです。その他、取り除くと謳われている鉛、トリハロメタン、その他微粒子等がどうなっているかは不明です。また、活性炭の銀コーティングが解け出ていないかどうかもわかりません。何か一つの情報から想像を膨らませて、過大/過小評価してしまうことは多々あると思いますが、設計に限らず情報を正しく扱うということが大事だなと反省した次第です。(柳本)


建築用語

建築の世界でしか通用しない言葉があります。

コンクリートについて現場へ連絡をするための文章を書いていて、「はつり」とパソコンのワープロで打とうとしたのですが、文字変換出来ません。建築と関係ない職種の友人と離しているときに一般用語のように話してしまい、通じないことがあったのを思い出しました。一般的な用語では無いようです。

まだまだ、このような言葉があるはずなので、人と話すとき、特に建主さんと話すときに、建築業界内の言葉で話をして意味が通じていないという事にならないよう気をつけなければと改めて思いました。

ちなみに、建築大辞典(彰国社)によると

はつり[斫り]

1.鑿(のみ)や鏨(たがね)を用いて石やコンクリートなどを削り取ること

2.木材の表面を「ちょうな」などで少しずつ削り取ること

3.斧の別称

となっています。

(加藤)


2年目の「扇居」にて

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先月末の週末、つくば市の「扇居(せんきょ)」を約1年ぶりに訪問しました。竣工から2年経ちますが庭の木々が順調に育ち、植物も増え、敷きレンガや自然石など建主さん自身が手掛けられて庭がどんどん成長しているのが何とも心強いです。昼食に庭の菜園で作られた野菜を頂きました。これがまた甘くてとても美味しい!野菜嫌いの子供達も野菜本来の味に出会っていたらきっと美味しく食べるんだろうなぁ・・・。「生物」の成長を間近に見て日々暮らし、育てながらそれを食す。雨にしっとり濡れた庭の緑を眺めながら、生活の理想郷を見た思いがしました。

来年には更に木々が育ち、設計時に描いたイメージ、「木立の中に建つ木舎」がいよいよ完成します。

楽しみだね?カマキリ君。

f:id:yuiarch:20071107230542j:image:w180 (撮影:建主さん)※Tさん 写真お借りしました。(中嶋)


めいそうの森4

一度迷走するとなかなか元に戻れないものです。元に戻ろうと車を走らせ、下り坂になりかけた時山の中腹になかなか見事なお寺の屋根が目に入りました。迷走ついでとそのお寺に立ち寄ってみました。山すその高台にあるそのお寺は大きくも高くも無くごく当たり前のつくりながら何故か圧倒する威厳がありました。

山門からの階段を折り曲げ斜路と組み合わせることで横入りとし、境内を横から見せることで山の中腹の敷地の宿命である奥行きの無さを感じさせない手法をとり、向こう正面に鐘楼を据えることで奥深さを演出していて思わず唸ってしまいました。

敷地の奥行きを確保する盛り土の土留めに積んだ石垣のうえに屋根瓦を載せた塀を回し、所々に小窓を穿つだけで意図的に眼下の景色は遮断し、庭木と置石で境内を一つの異空間とし、参内する時からその石垣と塀を見上げさせかつ要所に植えた樹木とで参道の演出をしており、漆喰塀の足元は砂利敷きとし、雨だれの跳ね返りで汚れがつきにくい基本的措置もしております。

建築を生業とするものにはごく基本的処置と言われるものをまっとうに施していて、それが実に見事で独創的な空間を実現していてまさに建築手法の宝庫なのです。

残念ながら建物の中には入れていただけませんでした。お寺の案内書をみたら、寛正元年(1461年)に建立された臨済宗妙心寺派、大仙寺と云うお寺で、かの宮本武蔵が巌流島の後時々身を寄せていたこともある歴史あるお寺とのことでした。どうりで基本的手法や措置が見事に空間に反映され、基本だけでもこれだけ独創的で見事な空間を作れるのだと改めて感心させられました。

迷走もそのことの引き受け次第では人知の超えたものを披瀝してくれ、捨てたものではありません。(藤原)

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先日三溪園へ出掛けました。近いのでと考えているうちに機会を逃し、今回初めての訪問です。紅葉とはいかないまでも既に秋の色濃く、庭園としては見頃の時期です。爽やかで気持ちの良い園内を散策していると…猫も鳥も亀も日頃の疲れを癒しているのでしょうか?長閑な風景に日頃の疲れを忘れる事ができました。ちょうどいま菊花展を開催しているようです。お出掛けになってはいかがでしょうか?。

三溪園の松と同じ物とは思えませんが、事務所の黒松も成長中です。この時期”彼”にそれとなく似ています。(石井)

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FRP防水

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2階バルコニー床のFRP防水(Fiber Reinforced Plasticsの略)の様子です。バルコニーのグレーの床など、仕上がった状態では、目にすることも多いのではないかと思います。プライマーを塗った下地に、白い繊維状の補強材となるガラス繊維を重ね入れ、液状のポリエステル樹脂を何度か塗布・硬化させることで防水層を形成します。他の防水に比べて、強靭で弾力に冨み工期も短いのが長所です。建設業では簡便に利用されていますが、使用する繊維や積層のさせ方の違いによって、自動車のボディーやホイールにまで利用される素材です。(青島)