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通常、浴室にこだわるのは男性が多く、女性は洗いやすくメンテナンスの楽な浴室を要望されます。男性が口出すのは浴室ぐらいしかないという事情もあるかもしれません。
浴室はこだわらないので普通に、と言われても、自分が設計するからには、浴室に限らずあらゆる箇所を、要望や法的責任に関係なく、この程度の機能や快適性と美しさはなきゃいけないでしょう、という余計なお世話的に努めようとするところがあります。
その筆頭に浴室空間の快適性と他との差別化があります。予算があれば床や壁を石貼りや高価なタイルを貼ったり、高価なユニットバスにすることができますが、予算を加算せずにやれることは少なく、壁・天井と開口部を平易な材料でいじるぐらいしか操作できません。そのため安価な規格のハーフユニットを使い、開口部を有効に活用し、壁・天井に桧の板等を貼ることで、他との違いを表現することがよくあります。
檜板は手入れが大変では、と心配されますが、お風呂を最後に出る方が、濡れている板壁をタオル等で拭き取っていただければ、カビも発生しにくく、きれいに保てるようです。タイルやユニットバスとは一味違った趣があります。
それと窓からの眺めや見える小庭で、入浴中の心地よさが左右されるところがあります。他の視線を遮る手立てをしつつ植栽と照明で癒しの空間を何とか提供したいとあがいています。
さらに少しでも広がりを出しつつ、脱衣洗面所も広くかつ明るくするために、洗面所との間仕切りをガラスにすることもよくやります。もちろん年頃のお嬢さんのいる家は、ブラインドは必須です。
せっかく自分の家を創るなら浴室も気持ちよい空間にしませんか。